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幻獣ぱれっと! 作者:橘 猫音

旅立ち(顔見世的なとかいっちゃダメ)

初詣:巫女ってる科学娘と『食べられる岩』の話

「まず基本は神前にたったらまずお賽銭だよっ! 金銭よりも精神的なものを大切にする東方の文化を基礎にするんだよっ!」

「いやほんと…すいませんでした。」

「全くぅ…お賽銭→鈴を鳴らす→二礼→二杯→一礼 だよっ! 分かった?」

「はい…すいませんでした…」

俺は屋台の影で、正座をしていた。

正座をして、巫女服の小さな女の子からお参りの基本を説かれていた… しゅん…

「全くもう…坂東AGEさんだってしっかりお参りできるんだよっ? シュウはこれからの未来を担う若者なのに神仏への接し方も解らないでどうするんだおっ!」

「すいませんでした…」

っていうか確かアルエって13歳…いや、やっぱりいいです。

「ふぅ…まぁいいや、まずさっき教えた通りに参拝してみてだよ」

「分かった」

なんだっけ?…えっと… まずお賽銭…んでもって鈴をならして…っと二礼二杯…でもって一礼…っと

取り敢えず参拝を終えてアルエの元に帰ると「はい、よくできましたなんだよ」と一言

なんか釈然としない。

「さて、シュウの参拝も終えた事だし、新春一発目だが、今から恒例の飲み会だ。」

鳴葉さん。マジですか?

「やったね~♪」「今回は空音も飲むから~」「昼間っから酒盛りか…」

口々に言うも

「さて、行くぞ」と言ってスタスタ歩き出す鳴葉さんに皆付いていく。

昼間っから飲みですか…などと思いながら歩いていると、隣から声。

「シュウにぃ? あの、りんご飴食べたい…」

とおずおずと言うユー 嗚呼、そういえばさっき言ってたんだったな。

「鳴葉さん。 俺ちょっとユーと出店見てから行くんで先行っててもらえますか?」

嗚呼分かったと足を止めずにまっすぐに前を向きながら言う鳴葉さん。どうやら彼女の魂は素手に酒場に行っているようだ。

取り敢えず鳥居に向かってスタスタと足を勧める一段から離れて、屋台の並ぶ道をゆっくりと歩く。

「ん、ユー、りんご飴でいいのか?」

「うんっ、りんご飴がいいな」

りんご飴りんご飴… お、りんご飴の屋台を見つけ、前にでる。

「すいません。りんご飴一つ」

「まいど、300Gになります。」

300G つまりはヒノキの棒2本分位。

300G払い、りんご飴を受け取ってユーに渡す。

「んっ…美味しいよ~ シュウにぃありがと~」

ユーの手のひらより少し大きい位の大きなりんご飴をぺろぺろと舐めながら言うユー

本当に幸せそうだ。そんでもって凄く萌える。

さて、と振り向くと、先ほどから何度か目には入っていたが、一つの屋台が目に映った。

…『喰える岩』之はなんだ…俺に喰えというなにものかからのメッセージ…

「…ユー ちょっと俺あれ買ってくるわ」

俺の指の先を見て えっ…? と露骨に驚いたのがわかる表情をする。

そして「…りんご飴、食べる?」と一言

まぁいい。

取り敢えず屋台で400Gで喰える岩を購入。

店員さんから「あんた竜族出身なの?」と聞かれたのがちょっと引っかかるが、

何にせよ見た目は俺の拳3つ分位の普通の黄土色の岩だ。

飴の様な味を想像し、口を開いてかぶりついてみ…

歯に触れる石の感覚、パキッと音がして、どこだろう、奥歯から2つくらい前の歯がかける。

堅い堅い堅い堅い

…之普通の岩じゃないのか?

わずかに疑いながらも舌を出して舐めてみる。

…なんだろう、今まで食べた事の無い味だ。そうだな、この感覚を言い表すなら

『子供のときどんなに甘いのだろうと期待してスターフルーツを食べるも実は味は超水っぽいスイカみたいな感じだった』的な。

超微妙。

「だ…大丈夫?」と声をかけてくれるユー まぁちょっと大丈夫じゃないけど。

取り敢えず今日の教訓

『見知らぬ物より、『いつものアレ』っていう物を食べるべき』

はぁ…なんか初日からハズレにあたって幸先は良くないけど

行かないと怒られるだろうから取り敢えず酒盛りには行くことにしよう。

俺はちょっとばかり後悔を覚えながらも、ユーと手をつないで人ごみの中を歩いていった。
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