米国:国務省「河野談話」維持を歓迎…首脳会談へ努力促す

毎日新聞 2014年03月15日 11時57分

 【ワシントン西田進一郎】米国務省当局者は14日、安倍晋三首相が国会で従軍慰安婦問題に関する「河野談話」などを見直さないと表明したことについて、毎日新聞の取材に「我々は首相の答弁を歓迎し、明確な進展だとみている」と答えた。日米韓3カ国の連携を重視する立場から、首相の答弁が日韓関係改善に向けた一歩になるとの認識を示したものだ。

 当局者は、河野談話や、日本の過去の植民地支配と侵略を謝罪した「村山談話」について、「日本が近隣諸国との関係を改善するための取り組みの上で重要な節目となった」と指摘。首相答弁を歓迎し、「日韓両国が対話を通じた友好的なやり方で意見の相違を解決するため共に取り組むよう促す」と強調した。

 日米韓3カ国間では、24、25の両日にオランダ・ハーグで開かれる核安全保障サミットに合わせ、3カ国首脳会談の開催を模索する動きが続いている。国務省のハーフ副報道官は14日の記者会見で、開催の可能性について言及を避けたが、「我々が日韓両国に言っているのは、和解と対話を促進するような取り組みをすべきだということだ」と語り、日韓に努力を求めた。

 一方、佐々江賢一郎駐米大使は同日の記者会見で、首相答弁について「韓国が前向きに受け止め、改善の道がさらに進むことを期待している」と語った。

最新写真特集