アンネの日記:破損容疑者逮捕に「動機の解明を」

毎日新聞 2014年03月14日 12時54分(最終更新 03月14日 13時43分)

 東京都内の公立図書館などで「アンネの日記」や関連本が相次いで破られた事件で、警視庁捜査1課は14日、図書館の本を破ったとして東京都小平市の無職の男(36)=書店への建造物侵入容疑で逮捕=を器物損壊容疑などで再逮捕した。

 容疑者逮捕の知らせに関係者からは、安堵(あんど)や動機の解明を求める声が上がった。

 広島県福山市のホロコースト記念館の大塚信館長(65)は、アンネ・フランクのいとこでアンネ・フランク財団(スイス)会長のバディ・エリアスさん(88)と連絡を取り、「事件で私たちの友情が壊れることはない」と伝えられたという。

 その上で、大塚館長は「ほっとしているが事件は想像以上に世界に影響を与えた。なぜこのような事件が起きたのかを日本全体で考えなければ。警察には徹底した調査と事実解明を求めたい」と話した。

 また、駐日イスラエル大使館は「日本の警察と司法当局が捜査を完了し、毀損(きそん)事件が法の下で裁かれることに全幅の信頼を寄せています」とのコメントを出した。【神保圭作、岸達也】

最新写真特集