「待遇不満でデータ持ち込む」3月15日 11時17分
東芝の半導体の研究データを提携していた企業の元社員が韓国の企業に不正に提供したとして逮捕された事件で、元社員が「元の企業の待遇に不満があり、転職するために自分からデータを持ち込んだ」と供述していることが警視庁への取材で分かりました。
警視庁は元社員が転職に有利になるようデータを悪用したとみて調べています。
東芝の提携先の半導体メーカーの社員だった杉田吉隆容疑者(52)は、東芝の「営業秘密」にあたる「フラッシュメモリー」という半導体に関する研究のデータをコピーし、自分が転職した韓国の半導体大手「SKハイニックス」に提供したとして、不正競争防止法違反の疑いで逮捕され、15日、検察庁に送られました。
警視庁によりますと、杉田容疑者は5年間勤めた半導体メーカーを平成20年5月に退職し、2か月後にSKハイニックスに転職しましたが、調べに対し、「半導体メーカーでの待遇に不満があり、転職するために自分からSKハイニックスにデータを持ち込んだ」などと供述していることが警視庁への取材で新たに分かりました。
また、「本当は別の海外の企業に転職したかったが、うまくいかなかった」とも話しているということです。
警視庁は、杉田容疑者が転職が有利になるよう研究データを悪用したとみて調べています。
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