理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが英科学誌ネイチャーに発表した新万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文に疑義が生じている問題で、理研は14日、外部の専門家を交えた調査委員会の中間報告を公表した。現時点で不正は確認できないが、データの取り扱いが不適切だったとした。調査委員長の石井俊輔・理研上席研究員は、流用が疑われるSTAP細胞の証拠画像について「小保方氏の博士論文で使われた画像と同一とみている」と述べた。
理研の野依良治理事長は記者会見で、「多くの方にご迷惑を掛け、おわびする」と陳謝。小保方氏が所属する理研発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)の竹市雅俊センター長は「信頼性を著しく損ねる誤りが発見され、論文の撤回を勧めた。STAP細胞の真偽は独立の研究グループによる検証・再現が唯一の手段だ」と述べた。竹市氏によると、小保方氏らCDBの主要著者3人は撤回に同意しているという。
ネイチャー論文でSTAP細胞が多様な細胞に変わる万能性を持つ証拠とされた重要画像は、小保方氏が3年前の博士論文に載せた画像から流用した疑いが持たれている。論文は他にも実験方法の無断引用や画像の改ざんが指摘されている。
中間報告は、調査対象とした6項目のうち2項目は出版時の画像処理や作成過程の削除ミスが原因で、改ざんに当たらないとした。
[時事通信社]
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