大月書店版『マル=エン全集』が電子書籍化:「資本論会員」の登録は月々500円から

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社会主義研究者のバイブル『マルクス=エンゲルス全集』(以下『マル=エン全集』)が、このたび版元の大月書店によって電子書籍化されることが分かった。

『マル=エン全集』は大月書店から1959年から91年にかけて刊行された叢書。科学的社会主義の大成者として名高いカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの手による著書・論文・書簡を網羅的に収録したシリーズだ。版元の説明によれば「両者の著作の日本語訳を収録したシリーズとして、現時点でもっとも網羅的なもの1」だという。

大月書店創業者である小林直衛は同時代のマルクス研究者と協力し、社の中心事業として『マル=エン全集』の刊行に取り組んだ。90年代から印刷事情の変化と相まって絶版になり、市場で流通することは少なくなったが、このたび電子化されたことでより幅広い層の読者を獲得することが予想される。

『マル=エン全集』電子版では月極めで利用料を振り込むことで、全53巻4万ページを自由に読むことができる。PCだけでなくタブレットからも閲覧できるという優れものだ。会員登録は2種類から選べ、全巻会員は月々1000円、資本論会員は月々500円(税別)から選ぶことができるという。

出版元のホームページは資本主義の香りが濃厚に漂うデザインとなっており中々にシュールなのだが、かつて見果てぬ夢を追って闘ったマルクスボーイの読者はこの機会に資本論会員になってみてはいかがだろうか?

photo: wikimedia commons

  1. http://www.keiyou.jp/maruen/html/introduction.html []