2014年3月15日03時16分
新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文に対する疑惑をめぐり、理化学研究所の調査委員会は14日、中間報告をした。野依良治理事長も出席した記者会見の主なやりとりは次の通り。出席者は、川合真紀理事(研究担当)、米倉実理事(コンプライアンス担当)、竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長、石井俊輔・研究論文の疑義に関する調査委員会委員長。
――理研としてSTAP細胞はあるという主張か。
「第三者の検証による科学的な答えを待つしかない」
――理研のなかで、小保方(晴子ユニットリーダー)さん以外の人がSTAP細胞の作製に成功しているのか。
「共著者以外の人が成功した例は聞いていない。複数の共著者は自身で検証し、ポジティブな結果がでたと聞いている。少なくとも、小保方さんがやって、きちんとした結果がでたと聞いている。小保方さん以外が追試をやると聞いているが、結果を明確に知らない」
――STAP細胞の特徴である多能性はあるのか。
「全てのデータを検証しないと分からない」
――再現実験はいつまでにできるのか。
「実験のために特定のマウスがいる。マウスが足りないから、本人たちの実験が遅れているので、時間がかかる」
――追試は誰が。
「共著者で理研の丹羽仁史プロジェクトリーダーがやる」
――小保方さんは若山照彦山梨大教授にSTAP細胞を本当に渡したのか。
「調査委は不正があったかどうかを判定するのが任務。STAP細胞があったか、作れるかどうかは調査の範囲を大きく超えている。サイエンスコミュニティー(科学者の間)で決着すべきことだ」
――論文の著者たちに会見してほしい。
「今は調査を優先している。本人たちも話したいことがあるのは理解している。調査結果がまとまれば、会見をさせたい」
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