厚生労働省が公表する「輸入届出における代表的な食品衛生法違反事例」をもとに、韓国輸入食品のうち、禁止されている農薬や食品添加物、病原体に汚染されていたケースをまとめたのが表だ。
大腸菌や麻痺性貝毒は読んで字のごとくだが、「乾燥ワカメ」に多量残存していた二酸化硫黄も毒性が高い。
食糧問題研究家の小倉正行氏は「食料品の見た目をきれいにするために使われる漂白剤に含まれる物質。基準値を超えて摂取すると、気管支の障害やアレルギー性の異常過敏反応などを引き起こす危険性がある」と説明する。
「生鮮きゅうり」から検出されたジクロルボスは有機リン系の殺虫剤で、2008年1月に発覚した「中国製冷凍毒ギョーザ事件」で取り沙汰されたのが記憶に新しい。「摂取すれば、頭痛や下痢、吐き気をもよおし、最悪死に至ることもある」と小倉氏。実際、この事件では、10人が中毒症状を訴え、1人が一時重体となった。
「生鮮マッシュルーム」に入っていたシペルメトリン、「生鮮青とうがらし」のエトプロホスも人体に有害な殺虫剤の一種。「焼き肉のタレ」に大量に残存していたポリソルベートは、過剰摂取すると免疫系などの異常を引き起こす研究報告があり、「冷凍豚肉」から出たスルファジミジンは国内で使用禁止の合成抗菌剤…。調べるほどに恐ろしくなる。
『大ウソだらけの食品表示』(講談社)などの著書がある食品表示アドバイザーの垣田達哉氏は、「輸入量をみると、韓国産食品は中国産に比べて少なく、目立っていないだけで、危険度は中国産より高いかもしれない」とし、こう続ける。