STAP細胞:理化学研究所の会見一問一答

2014年03月14日

STAP細胞研究論文に関する調査中間報告のため記者会見する理化学研究所の(左から)竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長、川合真紀理事、野依良治理事長、米倉実理事ら=東京都中央区で2014年3月14日午後2時33分、丸山博撮影
STAP細胞研究論文に関する調査中間報告のため記者会見する理化学研究所の(左から)竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長、川合真紀理事、野依良治理事長、米倉実理事ら=東京都中央区で2014年3月14日午後2時33分、丸山博撮影

 石井 小保方さんの精神状態があまり良くないと聞いている。この件でのヒアリングはまだ終了していない。本人の健康状態は大事。本人の証言がどのくらい信頼できるかが重要だからだ。

 Q ネットで指摘されないと分からなかったのか。

 石井 ネイチャーの画像が学位論文と一緒だった。調査対象をネイチャー論文に絞っていた。学位論文が調査対象になかった。

 Q 画像は全て小保方さんが管理し、論文でのレイアウトや採用も、小保方さんがやったと認定されているのか。

 石井 ヒアリングの結果認識しているのは、小保方さんと笹井さんの共同作業と認識している。小保方さんにはネイチャーの論文を構成するのは一般的に力不足。どういう流れにするかは笹井さんがやったと思う。共同作業で図のアレンジを小保方さん、ロジックを笹井さんがやったと聞いている。

 Q 小保方さんが全て画像管理していたのか。

 石井 ケース・バイ・ケースだ。小保方さんがやった実験は本人が、それ以外は別のグループ。

 Q これだけ疑義があり、指摘が多いことを、調査委としてどう受け止めているか。

 石井 不正があったかどうかの認定。不正とまで言えないものがたくさんあるから不正と言えるかどうか。ヒアリングは当然やっていく。

 Q 切り張りについて、小保方さんは問題だと思っていなかったのか。

 石井 彼女のヒアリングでは「やってはいけないという認識がなかった。申し訳ありません」という認識だった。抵抗がなかったのか、倫理観を学ぶ機会がなかったのか、私がコメントするのは適切でない。

 Q 竹市さんが共著者に撤回を勧めたのか。

 竹市 センター長として勧めた。

 Q 理研として撤回を勧告することはあるか。

 川合 不正があると明確に判断されてからになる。規則にのっとった判断として明確になってはいない。

 Q 小保方さんの採用の時、過去を調べるのが不十分ではないか。

 竹市 責任は当然あると判断している。

 Q 理研の信頼は落ちている。iPS細胞の臨床研究に影響を与えるか。

 竹市 iPSとSTAPはお互いに影響しないと考えている。笹井さんが考案したシステムだが、人につかうものは高橋(政代・理研プロジェクトリーダー)先生のところで完全に独立している。

 Q 小保方さんの3回のヒアリングは、どんな表情で、変化はあったか。

 石井 1回目は非常にクールに対応してもらった。ある程度緊張しながらも冷静に答えられたと思う。相当たくさんの資料提供を求めた。ノート、コピー、資料写真をそろえてもらったので、3回目はお疲れの様子だった。

 Q 他の共著者に撤回を求めているか。

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