米アップルとサムスン電子が特許訴訟の次回審理を今月31日に控える中、アップルがサムスン側に特許侵害の代償として、スマートフォン(多機能携帯電話)1台当たり40ドル(約4110円)の特許使用料を求めていたことが分かった。

 ドイツの特許専門サイト「フォスパテンツ」が伝えたもので、アップルは1月23日に米カリフォルニア州連邦地裁サンノゼ支部で開かれた予備審理で、サムスン側に要求を突き付けたという。

 アップルはサムスン電子が、スワイプ(表示部を指で押すことによるロック解除)機能、単語自動補完、音声統合検索など5つの特許を侵害したと主張している。

 これに対し、サムスン電子は逆に、アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」とタブレット端末「iPad(アイパッド)」が音声記録伝送、遠隔影像伝送というサムスンの2つの特許を侵害したと主張した。

 アップルが要求した特許使用料について、ドイツの特許コンサルタント、フロリアン・ミューラーは「客観的に見て、アップルがおかしい」と指摘した。過去のスマートフォン関連の特許訴訟では、1台当たり8ドルの特許使用料が定められたケースはあるが、アップルの要求額は法外だとの見方だ。