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著作権

電子書籍に対する出版権、閣議決定される 22

ストーリー by hylom
隣接権にならなかったという点を評価したい 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

政府が著作権法改正案を閣議決定した。これには書籍の独占的な発行を認める「出版権」を電子書籍にも適用することが含まれているそうで、2015年1月に施行される予定(日経新聞47News)。

これにより、電子書籍の海賊版に対し出版社が差し止め請求などを行えるようになるという。また、出版権を設定された出版社は、原稿引き渡しから6カ月以内に電子書籍を出版する義務を負うという。契約存続期間は特に定めがない限りは紙と同じ3年。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 19時21分 (#2563254)

    出版義務があるので、この権利を使って出版社が電子海賊版を取り締まるには
    出版社は法律上、必ず電子書籍を出版しなければなりません。

    電子書籍に強硬に反対し、電子書籍を出版させないとがんばっている大御所()の方々にとってはあまりよくない規定のようで、ぎりぎりまでこの辺りが協議されましたが、どうやら出版義務ありになったようですね。
    これによって過去作品の電子書籍のコンテンツが増えていきそうです。

    • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 19時45分 (#2563276)

      >出版社は法律上、必ず電子書籍を出版しなければなりません。

      それは今後新規に契約を結ぶ(書籍を出す)ときの話ですよね?

      原稿引き渡しから6カ月以内に電子書籍を出版する義務を負うという

      とありますので。
      過去の書籍については再契約しない限り現行のままでしょう。

      • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 20時00分 (#2563291)

        過去の書籍については仰る通り自動的に電子出版権が設定されるわけではないです
        ただ同時に電子出版権を設定しないと出版社は原告になれないことも同じなので、
        海賊版が存在するが電子書籍がないと言うコンテンツは徐々に減っていくはずで、

        #海賊版が存在すると言うことは、それだけ需要があると言うこともできる

        著作権者が頑迷な意思を持って電子書籍を出版させないケースの解決は期待できるんじゃないかと
        そういう人は海賊版があるから電子書籍は駄目だと語ったりするケースが多いですから。

        あと、漫画雑誌が発売直後にスキャンされて出回ると言う現象もあるので、
        それを取り締まるために雑誌に電子出版権が設定されると考えると、電子雑誌の増加の方が現実的には顕著かも知れない。

    • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 19時48分 (#2563279)

      出版社は著作隣接権を求めたらしいですけど、出版権になって良かったですね。

    • by Anonymous Coward

      例えば、自社で全く使い物にならないような電子書籍サービスを作り、ソコだけで販売した場合も認められるのかどうなのか

      • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 19時48分 (#2563278)

        一般的な商習慣でと言う事になるので本当は問題ですが、
        出版義務は著作権者に対する義務なので権利者が文句言わないと通る可能性もあります。電子書籍出さないぞーとがんばってる大御所()のみなさん相手だと形骸化する事もありうる。

        ただそれをするにもコストがかかるわけで、出版社はどちらかって言うと「こう言う法律の規定になってしまったので、どうしても電子書籍を出さないとうちが原告になってやる海賊版サイト摘発訴訟に加える事ができない」と権利者に迫る方向で使うのでは無いかなと。

      • by Anonymous Coward

        自社で電子書籍をやりたいなんて出版社は希少だよ。共同出資している電子書籍出版社に原稿丸投げの方が多いのでは?

        • by Anonymous Coward

          それってBOOK WALKERのことかいな?

          • by Anonymous Coward

            Kindleで読み終えて最後のページにBOOK WALKERってよく見かけるけど、これって丸投げと言うことなのかな。
            他と比べても不満はありませんが。

            • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 20時17分 (#2563307)

              ここはちょっと複雑なんです。

              電子書店は、自社で書店を経営している小売りの他に
              実は電子書籍の制作業務と仲卸もやっているケースがあります。

              BOOK WALKERは角川書店グループの電子書籍でして、専用の自社販売サイトを持っていますが
              同時に角川グループコンテンツを電子書籍にして、自社以外の電子書店に配信する業務も行っています。
              これはBOOK WALKERが特殊なのではなく、電子書籍ストアを自社でやっている所を含めても
              ・電子書店パブリ
              ・eBookJapan
              ・ブックリスタ(SONY Reader Store と auブックパスの運営会社)
              なども製作配信の機能を持っています。
              Bookliveは以前その機能を持っていましたが、現在は分社化の上パブリッジと合併しました。
              hontoはDNPなのでちょっと事情が異なります。
              SHARPはソリューションを販売していますが、自社では作ってないようです。

              それぞれの書店はお互いにコンテンツの数を増やすことに主眼を置くようで、小売りで競合していてもコンテンツは相互流通させているようですね。

              • by nim (10479) on 2014年03月14日 21時05分 (#2563335)

                角川はコンテンツホルダー側として、電子書籍のディストリビューションが寡占化して主導権を奪われることに危機感があるのでしょう。
                社長もインタビュー等でそのような発言をしてるし、目的は比較的明確だと思います。

                一方で、BookLive! は正直どこを目指しているのかよくわかりません。まさか Amazon を押しのけてメインプレイヤーになれるとは思ってないでしょうし、
                何が目的でこの事業をやってるのか……

              • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 21時33分 (#2563362)

                BookLiveは凸版ですから、その立場であるのでしょう。
                パブリは出版社協会が母体でして、実際の所小売りより仲卸のほうが本業。
                ブックリスタはSONY+KDDI+紀伊國屋ですね。
                hontoはDNP+docomoです。

                今いるプレーヤーのなかで大手から出資を受けずに独立系なのはeBookjapanぐらいです。
                この先生きのこるのはだいたいこの辺りでしょうし、業界再編の可能性やら、協同プラットフォームの可能性やらを考えると地道にユーザを増やしていこうと言う努力はそれほど理解に困るものではないかと。

                目指しているのがどこだか分からん度でいえば、東芝のBookPlaceが圧倒的ですよ
                どう見ても駄目なのに東芝本体は凄まじい勢いで投資してる。実はアメリカ版もあります。
                東芝ってそんなに金余ってたっけ。

                あと話題にもならない有象無象、小さい電書屋がいくつもあるので、ここ1年ぐらいでそいつらが次々に潰れる事でしょう。
                彼らはバックグラウンドも何もなく始めていますが、何のつもりで始めたのか聞きたいですね。

    • by Anonymous Coward

      紙媒体のみで出したい。だから海賊版の電子書籍も許せない。という主張の著作者がいても普通だと思うのですが
      例えば「はてしない物語」みたいな紙媒体の書籍であること自体がギミックの一つである場合とか
      そういう方々の希望を切り捨てちゃうのは何だかな
      そこら辺を上手くやってこその議員じゃないのかと

      • 電子書籍をCD-ROMに入れて、紙媒体の付録につけても出版したことになるのであれば、問題ないよね。
        その手の仕掛けがある本の読者ははなから紙の書籍を買うだろうから、電子書籍がネット配信されていなくても文句は言わないでしょ。
        そういう本を作るような著者にとっては如何にナンセンスなやり方で電子書籍も出版するかという凝り性の発揮のしどころが増えただけというか :-)

      • by Anonymous Coward

        そんなエゴに配慮してやるより飼い殺し問題が巻き起こるリスクの方を取ったって事だろう

        • by Anonymous Coward

          というか、著作者と電子出版社が合意してるなら、出版義務はどうとでもなるでしょ。
          一旦契約切ってから再契約とか、高値付けるとか、海賊版が見つかったら契約とか。
          ま、双方が信用してなければ出来ないけど、信用してないならそもそもってのがあるし。

      • by Anonymous Coward

        今回は出版社に電子出版権という権利を付加するための話ですから
        出版社ではなく、権利者自ら訴える事は従来通り可能です。

    • by Anonymous Coward

      電子出版なんて、自分勝手なフォーマットで紙媒体の本と同じ価格で出しておけばええやん。
      売れなくてもいい。ただし海賊版の損害賠償を取る際に本と同じ価格で電子出版しておけば
      本と同じ賠償請求ができる。

      電子版なら売れなくても倉庫代もなんもかからん。サーバーにちょっと固定費が居るだけ。

    • by Anonymous Coward

      「しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術」みたいな、
      電子書籍じゃ絶対に不可能だし電子出版する意味が全く無い本の
      居場所が狭められるのがちょっと悲しい。

  • by Anonymous Coward on 2014年03月14日 21時23分 (#2563351)

    「自称自炊」の他炊業者も電子出版権侵害で差し止め可能なのかな?

    • by Anonymous Coward

      「自炊」は出版じゃないからなあ。

      電子書籍の海賊版と、紙書籍の勝手電子化は別の話のはずだけど、
      ここでは一緒なの?

      • by Anonymous Coward

        個人が自分の手で文字通り自炊するのはどこの誰も問題にしてないよ。

        問題は自炊代行とか称してた、勝手に電子化して料金を取っていた「他炊業者」群。
        「業として」作成するのが出版なので、「他炊業者」は引っかかるんじゃないの?って話だよ。

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