2014年3月14日13時41分
群馬県桐生市の市立小学校6年生だった上村明子さん(当時12)が2010年10月に自殺した問題をめぐり、両親が市と県に3200万円の損害賠償を求めた訴訟で、前橋地裁は14日、市と県に計450万円の支払いを命じる判決を言い渡した。原道子裁判長は、「自殺の主な原因は担任や校長の対応にある」と述べ、自殺の原因がいじめだったと認定。一方、自殺は突発的で学校側が予見するのは不可能だったとした。
上村さんは10年10月23日に自宅で首つり自殺した。両親側は、4年生の秋に転入後、フィリピン出身の母を持つ上村さんの容姿をからかうあだ名や「臭い」「きもい」などの言葉のいじめを複数の同級生から継続して受け、自殺の前には1人で給食を食べるなど孤立していたと主張。「自殺の主な原因はいじめにある」と訴え、校長や担任らが安全配慮義務を怠った、と主張していた。
一方、市と県はいじめの存在は認めたが、「非常に軽微で、自殺の原因となるものではない」と因果関係を否定。家庭環境に原因があるとし、通常の対応は尽くしたと反論していた。
両親は10年12月に提訴。市が設けた第三者委員会は11年3月、「いじめなどの存在が唯一の原因で自殺したと判断することは相当ではない」と結論づける調査報告書をまとめていた。
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