STAP細胞:野依・理研理事長が会見冒頭で陳謝
2014年03月14日
STAP細胞問題の調査中間報告で一連の問題を謝罪する、理化学研究所の(右から)米倉理事、野依理事長、川合理事、竹市発生・再生科学総合研究センター長=東京都中央区で2014年3月14日午後2時8分、手塚耕一郎撮影
◇中間報告を公表、「調査が必要な疑義」
新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」(刺激惹起=じゃっき=性多能性獲得細胞)の作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に多数の疑問点が指摘されている問題で、理化学研究所は14日、東京都内で記者会見を開いた。冒頭、野依良治理事長が「世間の多くのみなさまにご迷惑、ご心配かけたことをおわびします」と述べ、陳謝した。
この日公表された中間報告によると、現時点では研究不正に当たる点はないと判断。しかし、継続して調査が必要な疑義があるとして引き続き調査を行うとした。
野依理事長は会見で「信頼を揺るがしかねない事態を起こしたことをおわびする。科学者は論文記載の観察結果および導かれる科学的結論について全面的に責任を負わなければならない。特に主張の根拠となる自らの実験結果については客観的かつ慎重に取り扱う必要がある」と述べ、今後のSTAP細胞の再現を含めた検証作業には協力するよう指示したことを明らかにした。