2014年3月14日12時30分
一部のサポーターによる差別行為は、他のサポーターの応援を制限する事態にまでなった。Jリーグ初となる無観客試合処分を浦和が受けた背景には、試合運営のずさんさがある。Jリーグは、培ってきた信頼の低下を懸念する。
浦和の淵田敬三社長は13日の記者会見で、今回の問題について「職員の差別に対する感度の低さが最大の原因」とした。浦和の調査によると、横断幕が掲げられていたのは、クラブ職員が巡回する場所でもあり「何人も目にしていたと思うが、認識できなかった」と話した。
そこに、情報共有の不手際が重なる。最初に横断幕の存在に気付いたのは警備員。だがファンが撤去を求めるまで、警備会社からクラブへ報告はなかった。試合終了後の撤去も、知っていた職員は6人。社長ら幹部に報告が届いたのは、5時間後の午後11時になってからだったという。
サポーターへの配慮があったとの指摘も認めた。横断幕は即時撤去の指示を警備会社へ出したものの、横断幕の撤去は本人の合意を得て行う慣習があった。掲出者らが試合中との理由で拒否すると、クラブは試合後撤去の方針に転換。社長は「もめる可能性や混乱を考え、慣習の積み上げが制約になった」と述べた。
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