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2014年3月14日 (金)

enchantMOON S-II発表!

ユビキタスエンターテイメントが発売した、ちょっと謎めいたタブレットenchantMOON の次期モデルS-IIが発表された。

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ペンのレイテンシーを高速化、カメラの高速化、ブラウザの高速化、動画再生対応、ページ移動など全体の動作の高速化を果たしたのこと。

しかし、実は、よく検討したら、ディスプレイも、デジタイザーも、RAMも、CPUも変更する必要がない……とのことで、ハード的にはまったく変更がない……MOONPhaseが2.8.0から、2.9.0にバージョンアップするだけ。

つまり、enchantMOONの新バージョンS-IIは、ソフトウェアのバージョンアップだけで成り立っているもので、既存のユーザーもアップデートでこの高速化を享受できる。

ただし、消費税の都合などもあり、既存の16GBは4万9800円、32GBが5万9800円に値上げになる。

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初代のenchantMOONが、なかなか大変な端末というかまだまだ実験的なものだっただけに、そのユーザーを無下にせずに、このハードウエアで到達できるポイントまで一緒に行こうという清水さんの発言は、初代を買ったユーザーにとって心強いものだろう。

ちなみに、これらの名称は、アポロ計画のロケットサターンV型になぞらえられており、S-IIは2段目のロケットを示す。3段目はS-IVBとなりここまでは無料アップデートのソフトウェアで使えるとのこと。

そして、次世代モデルとしてMk-IIの開発が発表された。こちらはハードウエア的にも進化するとのことで、1年後ぐらいを目処に開発が進められるという。

さらに追加で2つの追加情報。

PC/Mac、iOS、Androidでも動作するHTML5ベースのenchantMOONエミュレーター、Geminiも発表された。これで、enchantMOONで作成したハイパーテキストを他のデバイスで楽しむことができるようになる。

もうひとつはSkylabと言われるenchantMOON専用クラウド。ここにアップロードしたenchantMOONのコンテンツはiOS/Android/Win/Macで閲覧できるようになる。

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誰でもが操作できる操作性で、手書きの紙に近い感覚で作れるハイパーテキスト端末を実現するという、当初からのenchantMOONのプランの全貌が、ようやく僕のようなITに詳しくない人間にも分かるようなカタチで現れてきたような気がする。

(コンピュータに詳しくない私も含めて)多くの人には現状分かりにくい存在であるenchantMOONだが、iPadやAndroidなどのハードでは実現できない新しいコンピューティングの地平を探るプロジェクトに思える。今後も分かる範囲で頑張っておいかけていきたい。

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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