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【芸能・社会】

「パック・イン・ミュージック」大同窓会 伝説的深夜ラジオ32年ぶり復活

2014年3月14日 紙面から

イベントと放送で「パック・イン・ミュージック」を復活させる白石冬美(左)と小島一慶=東京・赤坂のTBSラジオで(本庄雅之撮影)

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 1960年代から80年代にかけて若者に熱狂的な人気があったTBSラジオの伝説的深夜番組「パック・イン・ミュージック」が、21日にイベントで復活する。82年7月に終了以来初めての「我が青春のパック・イン・ミュージック」と題した“大同窓会”。昼夜2回、東京・赤坂BLITZに白石冬美、小島一慶ら当時の人気パーソナリティーが、思い出を持ち寄る。

 「パック−」は、67年7月から82年7月まで15年間続いた。月曜から金曜まで日替わりパーソナリティーが、聴取者から寄せられるハガキなどをもとにフリートークを展開。テーマは下ネタから社会問題まで多岐にわたり、若者文化を映す“広場”として広く支持された。番組終了が告知された時には、反対運動まで起こった。

 とりわけ人気の高かった木曜深夜の野沢那智さん(2010年没)と白石のコンビは、「ナチチャコパック」(ナッチャコパックとも)と言われ、親しまれた。声優として駆け出しだった白石は、仕事の空き時間にTBSのロビーで本を読んだりして過ごしていたところ、ディレクターに声をかけられたのが、起用のきっかけ。3カ月の“お試し期間”は結局、約15年の最長コンビとなった。

 放送当初から台本はなく、ハガキ中心の進行。「青春真っただ中」の白石にとって、「パック」は、「あの机の前に座れば、とにかく笑うことが待っていた」かけがえのない時間で、「天からの贈りもの」だった。

 対する野沢さんは、劇団薔薇座を主宰し、そちらの方が大事そうに見えたが、「亡くなってから、どうもそうじゃなかったらしいと分かった」と白石。後に野沢さんが設立した人材養成スクール「パフォーミング・アート・センター」の頭文字をとると「PAC(パック)」となることを明かした。

 数々の伝説がある中で、群馬県の高崎高校と前橋高校の生徒が、お互いの地元自慢(非難)の応酬がエスカレートし、予定されていた両校による騎馬戦が「危ない」との理由で中止になったエピソードが忘れられないという。

 この放送を、学生時代に聞いていたのがアナウンサー志望の小島だった。入社2年目にピンチヒッターを経て月曜深夜のレギュラーとなり、アナウンサーでは最も長く5年半務めた。

 「夢のような青春時代。1週間は、パックのためにあるようなものでした。放送で使うために、子供が起こしに来た音とか何でも録音していた」と振り返った。

 携帯電話が当たり前の時代になり、「便利になって失ったものもある。不便だったからあった熱っぽいものが今はなくなってしまった」と小島。白石は、「私たちは答えを出さなかった。(ラジオは)お伝えするというより中継所だった」としみじみ。“番組OB”の小室等、兵藤ゆき、堀内孝雄、山崎ハコ、山本コウタロー、永六輔(昼のみ)も出演する21日は、どんな人たちが“同窓会”にやってくるのか、「楽しみたい」と声をそろえた。

◆18日から復活生放送

 18日から21日まで4日連続で小島一慶・白石冬美による「パック・イン・ミュージック」がTBSラジオで復活生放送される。いずれも午後8時から10時まで。

 また、金曜ナチチャコパックの傑作集が初めてCD化、発売される。現在予約受け付け中で21日は赤坂BLITZでも販売される。いずれも72年放送分でCD1枚に2回ないし3回分収録の全5巻(税別各3000円)。5巻セットには特典CD付き。当時の放送を録音していたファンの保存音源が元になった異例の作品。問い合わせは、TBSラジオイベントダイアル(電)03(5570)5151。

◆西田敏行らも出演

 番組終了当時のパーソナリティーは、月曜深夜・ばんばひろふみ、兵藤ゆき、火曜深夜・西田敏行、水曜深夜・翔、横山みゆき、木曜深夜・野沢那智、白石冬美、金曜深夜・九十九一、土曜深夜は72年に終了。

 

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