なぜこれほどリクルート出身者は強いのか? これらの人びとが育ったリクルートの「企業風土」とは何か? リクルートではどのような点に重きを置いて人材育成を図るのか? そして現代のベンチャーの先駆けとも言うべき創業者・江副氏が学んだベンチャーのパイオニアとはどのような人びとか?創業者自らがすべて応えます。
第一章 企業風土について
第二章 私が学んだ名起業家の一言
第三章 成功する名起業家の条件
第四章 リクルート創業期
第五章 生き生きと働く風土
第六章 情報誌の領域を広げる戦略
第七章 領域の過大な拡大
第八章 早すぎた新規事業の立ち上げ
振り返れば、私はリクルートグループの発展に貢献もしたが、一方で大きな失敗もし、迷惑をかけた。だが、あとに続く社員たちが懸命に働いて、今や多くの人材を輩出する優良企業に甦った。リクルートのビジネスモデルとDNAは今も生き続けている。そこには「起業家精神」というべきものが脈々と流れているのである。
■江副浩正
リクルート創業者。昭和11年、大阪府生まれ。東京大学教育学部在学中より求人広告の仕事を手がけ、23歳で大学新聞広告社を創業。昭和38年に株式会社日本リクルートメントセンターとしたのち、「リクルート」と社名を変更、発展の礎を築いた。63年同社を退任。現在、ラヴォーチェ代表として、毎年、新国立劇場にてオペラの制作興行を行っている。マスコミでは、「リクルート卒業生」の多くが政治・経済・スポーツなどの分野で幅広く活躍していることが話題となっている。