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| この画像を作っただけで記事の目的の7割くらい達成した感がある 
	東京の西部に、保谷(ほうや)という駅と谷保(やほ)という駅がある。 似た地名でもたとえば田川(たがわ)と川田(かわた)とかだったら、近くにあっても特に関連を深く考えることもないだろう(というか両方すぐ水に浸かりそう、と思うけど)。だけど「保&谷」の組み合わせである。この2つの地域、ほとんど同じと言っていいんじゃないかと思った。 そこで、両方の駅のまわりを歩いて、なにがちがうのかを探ってみた。 保谷しか知らなかった僕は保谷駅を通る西武池袋線沿線で生まれ育ったので、保谷という地名は何となく知っていた。小学校低学年のころ、クラスの発表会で電車好きの友達が「池袋から保谷までの駅名をすべて記憶して披露」したのを覚えている(断じて僕ではない。僕はさらに先の小手指まで言えた)。 それに対して谷保は少なくとも2回は乗り換えしないと行けない地域で、子供にとって完全にレーダー圏外。初めて知ったのは高校のころ、バイト情報誌で勤務地が保谷かと思ったら谷保、というのを目にしたときだ。 保谷じゃないの?谷保ってどこ?という驚きは今でも覚えている。同じように谷保近くの人が初めて保谷を知ったときの反応も知りたい。 保谷は車両基地があって終着の列車が多いので何かと目にする駅名 保谷駅へというわけで、友達が保谷までの駅名を披露してから僕が高校でバイト情報誌を広げるまで、のさらに2倍くらいの時間が経って、ようやく保谷駅にやってきた。 こちらは「保谷」駅 駅前は豪華にペデストリアンデッキ 駅の南口はペデストリアンデッキになっていて、日当りのいい広場だった。明るい、一足早い春のような暖かい日差しの中で子供が走り回り、鳩が羽を休め、老婦人が深刻な話をしていた。 デッキの下からは路線バスやタクシーが発着していて、周辺地域からの交通アクセスも良さそう。 家を買った不動産屋、駅までのバスと通勤電車がすべて西武、という人も多い土地である 保谷グルメ駅前の通りは両側に10階建て未満くらいのビルやマンションが建ち並び、そこにあらゆるチェーン店が入居している、まさにザ・郊外の駅前通りといった雰囲気。 なかでも目についたのがラーメン屋で、駅前の一等地に3軒並んでいるのを見つけたときは思わず「ほぉー」と感嘆の声を上げてしまった。 これぞ郊外の駅前通り ラーメン屋が軒を連ねるいまもっとも保谷らしい場所(勝手に決めた) もしこの並びが100年くらい続いたら、街の名前を「三軒ラーメン屋」と変えてはどうか(三軒茶屋みたいに)。 そからすぐ先に、昼間から行列のできる店を見つけた。ここもラーメン屋だ。 老若男女が黙って並んでいる さすがに気になったので並んで食べてみた 地元民と思われる人が大勢並んでいたラーメン屋さんは店員が全員女性。その雰囲気通りやさしい醤油味のラーメンはとてもおいしかったけど、予想外に量が多くて食べ切るのに苦労した。普通の2倍くらいあるのだ。 それでも皆さん、サイドメニューなんかも頼んで黙々と平らげていた。 駅前の並びといい、巨大ラーメンの受け入れられ具合といい、もう保谷住民の主食はラーメンと言っても過言ではないだろう。 住宅街を歩くお腹がいっぱいになったところでさらに歩く。大通り沿いは商店もあるのだけど、一歩裏に入ると住宅街の中に畑が多く残っていた。 この眼鏡屋さんは地名と関係あるのだろうか 住宅街の裏手にはいまも畑が多く残る あてもなく彷徨ったのだけど、ほかには特に見どころになるようなものはなかった。ここまできて告白すると、事前に「保谷 見どころ」とか「保谷 観光」で検索してもほとんど何も引っかからなかったのだ(ちなみにこれは谷保も同じである!)。 どうしよう、典型的な出落ち記事だ、と思った瞬間、こんな景色に出くわした。 
 
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