4月9日にWindows XPのほか、Office 2003、Internet EXPlorer 6 のサポートが全世界で終了する。マイクロソフトは中国でも説明していたが、世論に負けたのか、中国の有力ベンダーに負けたのか、とにかく中国に限り、サポートが継続されることになった。
マイクロソフトが中国市場に根負け!?
Windows XPは間もなくサポートが終了する。今後はアップデートされないため、セキュリティーの点からも危険な状態になる。Windows XPユーザーは、Windows 8.1などの最新のOSか、それを搭載するパソコンを購入されたし。
中国は、Windows XPが多数派となっているレアな国の1つである。中国のソフト事情を考えるに、海賊版をいの一番にイメージする読者もいるだろう。実際、コンテンツに代価を払うという考え方は今も定着していない。Windows VistaからWindows 8に至るまで海賊版は登場してきたが、にもかかわらず中国人はWindows XPから離れることなく使い続けてきた。新しいOSが出ても無理に飛びつくことなく、自分にとって本当にいいOSを使い続けるという理にかなった行動だ。中国語で「微軟」ことマイクロソフトの中国法人の発表によれば、7割が公式のルートを通してアップデートしていないという。
中国では、メーカーの有名無名を問わず、また価格の高い安いにかかわらず、デスクトップパソコンだろうがノートパソコンだろうが、パソコン本体購入時に海賊版OSやソフトなどを入れることが当たり前になっている。メーカー製パソコンにおいても、購入時の無料サービスとして販売店でソフトをインストールしてくれることはよくある。
海賊版といっても最新のパッチを当てたアップデート済みのWindows。中国のセキュリティーベンダー各社も正規版、海賊版に関係なく、OSを最新の状態に自動更新してくれるソフトをリリースしている。
中国でパソコンが普及し始めた時期は、Windows XPがリリースされた時期と一致する。ただ中国人がWindows XPを使い続けるのは、XP関連の国内ベンダーのサポート環境が極めて充実していることが理由ではないかと思われる。
そんななかマイクロソフトは、中国のユーザー限定でWindows XPを使い続けてもいいと発表することになる。