基本情報と納税方法の選択

ここでは実際に確定申告書の書き方を解説していきます。

確定申告書は、手書きで作成して提出することも出来ますが、
今は国税庁のHPで必要項目を入力するだけで簡単に作れます
控除額や税金額も全て自動的に計算してくれるので、
ネットで作る方が簡単で間違いも少なく非常におすすめです。


1.国税庁の確定申告書作成コーナーへ


確定申告書作成コーナーをクリックして、HPを開いてください



すると上のような画面が開きますので、申告したい年度を確認し、
問題なければ、「申告書の作成を開始」をクリックして先に進みましょう!


2.作成する申告書を選ぶ




e-taxで納税するか、納税所を印刷して提出するかを選択します
e-taxを選択する場合は、先に必要なソフトのインストールと
初期化処理を済ませておく必要があります

ここでは「e-TAX」を使用しない(税務署に紙の確定申告書を提出する)場合について
解説しますので、右側の「書面提出」をクリックします。


3.利用環境の確認




次に、PC環境が利用条件を満たしているかの確認です
普通のPCならほぼ問題ないと思いますが、
念のため各項目を確認してチェックボックス(4箇所)にチェックを入れ、
入力終了(次へ)をクリックしてください

申告書の選び方

1.作成する申告書の選択




さあ、いよいよ申告書作成に取り掛かります
まずは、作成する申告書の種類を選びます

FXで得た利益の所得税の申告になりますので
上から2番目の「所得税の確定申告書」をクリックします。



次に、この画面で、作成する確定申告書を選択します。

下記の2つの選択肢がありますが、

・給与所得が1箇所の方
→医療費控除などの各種控除を申請して、所得税の還付を請求するための申告を作成

・左記に該当しない方
→上記に該当しない方が、所得税を申告するための申告書を作成

「左記に該当しない方」を選ぶと、全ての所得を申告できる
「申告書B様式」の申告書が作成できますので、
ここでは「左記に該当しない方」をクリックしてください


2.申告書の作成をはじめる前に




①確定申告書の提出方法の選択です。
 先程と同じく、「確定申告書等を印刷して税務署に提出する」を選択します

②青色申告かどうかを確認します
 青色申告を許可されている人のみチェックします。
 なお、画面の説明書きにあるとおり、青色申告は申請して承認された方が行う
 特別な申告です。
 通常は青色申告ではありませんので、青色申告の意味がわからない人は
 チェックしなくて問題ありません
 ※なお、当サイトは青色申告は対象としていませんので、青色申告される方は
  税理士等にご相談ください  

③生年月日を入力します

すべてを入力し終わったら、「入力終了(次へ)」をクリックしてください

給与所得の入力法

1.給与所得の入力


確定申告書の作成に必要な準備も終わり、いよいよここからが本番です。
先ほどの画面で入力終了(次へ)を押したら、次のような空の申告書が表示されたはずです
さて、FXの収入を入力する前に、まずは給与所得や各種控除の入力をしましょう

会社からもらった源泉徴収票を元に入力してきますので、源泉徴収票を準備してください



この画面で、給与の欄をクリックしてください



給与所得を入力する画面が開いたと思います
お手元の源泉徴収票とほぼ同じレイアウトで入力欄があると思いますので
源泉徴収票に書かれている通りに
 ①支払金額
 ②源泉徴収税額
 ③各種控除額
 ④会社の住所と名称
を入力しましょう


入力が終われば、入力終了(次へ)をクリックします

2.配偶者控除の入力




「控除対象配偶者の有無等」で「有」を選択している場合は、配偶者情報の
入力画面が開きますので、ここで
 ①配偶者の氏名・生年月日・障害の有無
 ②所得金額
を入力します

入力が終われば、入力終了(次へ)をクリックします

3.入力内容の確認


これで給与所得および控除に関しては一通りの入力が完了しましたので、
入力終了(次へ)をクリックします



すると、入力した値が入った状態で↑の画面が開くと思いますので
これまでの入力が間違っていないか確認します

会社勤めをしていて、会社で年末調整を受けている方は
既に税金の計算は行われ、必要額が源泉徴収されています。
ですので、給与所得および各種控除を入力した時点で
納税額は「0」になるのが正しいはずです。

①右の列にある「差引所得税額」と「源泉徴収税額」が同じ数字になっている
②右の列にある「申告納税額」が「0」になっている
ことを確認してください

もし、なっていなければ、どこかの入力を忘れているか数字が間違っているので
もう一度見直して、ぴったり①②になるようにしてください

年末調整がまだの方は、このような確認はできませんので
再度ご自身で入力に間違いがないか確認しておいてください

FX(国内FX)の入力法

1.FX の所得の入力


給与所得および控除の入力が終わったら、いよいよFX所得の入力です。
平成24年より、店頭FX、取引所FXに関係なく、全ての国内FXは申告分離課税になりました。



画面の一番下に「分離課税の所得」という入力欄があります。
下の方の「先物取引に係る雑所得等」をクリックしてください。



入力画面が開きますので、まずは1つ目の業者の入力をします
①「所得区分」は「雑所得用」を選択します
②取引の内容や収入を入力します
入力項目に「決済年月日」「数量」「決済の方法」などがあるので、
「まさか1年間取引したポジションを全部書くの???」と、思われた方もご心配なく。
そんなもの全部入力していられないし、税務署も確認が大変です。
そのため、取扱業者が発行する年間損益報告書を添付すれば、
この「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の代わりになるようです。
つまり、ここには1年間の合計を入力すればOKです。

まず、「種類」は外国為替証拠金取引を入力します。
「決済年月日」は空欄でOK。
「数量」は、1年間で決済したポジションの合計数を入力してください。(1枚=10,000通貨です。)

「決済の方法」は「差金決済」と入力します。

次に「差金等決済に係る利益又は損失の金額」に、その業者の年間の利益の合計額を入力します。
「その他の収入」には、スワップ金額の合計額を入力します

最後に必要経費を入力します
手数料を入力する欄がありますが、業者から送られてくる年間損益報告書に、
既に手数料が引かれた金額が利益として記載されている場合には、
手数料を必要経費とすることはできませんので注意してください

それ以外の経費がある場合は各経費の年間合計額を入力していきます。
(プロバイダー料金や書籍代、セミナーへの交通費、振込手数料などが認められるようです)


複数の業者と取引している場合は、「もう一件入力する」をクリックすると
新しい入力欄が表示されますので、同じように入力してください

③すべての業者の分を入力し終わったら、入力内容が正しいかどうか確認してください

④取引所取引では過去3年分の損失がある場合は、その損失を引き継いで合算できます
前年に確定申告している場合は、前年の確定申告書を見ながら繰越損失額を入力してください

すべての入力が終われば、「入力終了(次へ)」をクリックしてください


2.入力内容の確認




①「先物取引に係る雑所得等」欄に、収入金額に全業者の収入金額の合計が入っていること
所得金額に、全業者分の収入金額から必要経費を引いた額の合計が入っていること
を確認してください

FX(海外FX)関連の入力法

1.海外FX所得の入力


海外業者でFX取引をされている方は、その分の所得も入力します。



海外業者でのFXに関しては、これまで同様に総合課税となるようですので
「雑(その他)」をクリックして、こちらで入力します



入力画面が開きますので、業者ごとに収入金額を入力します
「種目」には「為替取引」
「名称」には取引業者の名称
「場所」には取引業者の本社住所
を入力します

「収入金額」にその業者での1年間の合計損益を入力します
FXに源泉徴収はありませんから、源泉徴収税額のところは空欄にしておきます。

なお、「収入金額」に損失額、つまりマイナスの金額も入力することが出来ます。
複数の業者で取引している場合には、それぞれの口座での損益を入力すれば、
自動的に合計してくれますので、忘れずにすべての業者の損益を入力しましょう

最後に、一番下のほうに「必要経費」の欄がありますので、ここに業者に関係なく
店頭FXをするために発生した経費の合計額を入力してください

なお、取引の手数料は経費に計上してもかまいませんが、
取引業者からもらえる年間取引報告書などでは、収入金額として
既に手数料が引かれた金額が記載されている場合がありますので
二重に計上しないように気をつけてください


2.入力内容の確認




①雑(その他)欄に、収入金額の合計が入っていることを確認してください
②雑(その他)欄に、収入金額の合計から必要経費を引いた金額が入っていることを確認してください

株式関連の入力法

1.株式投資による所得の入力


特定口座で源泉徴収にしていない場合は、株の利益も確定申告する必要があります
また、源泉徴収にしている人でも、損失を繰り越したい場合などは
確定申告する必要があります

FXをやる人で株もやる人は多いと思うので、株式投資の場合の入力法も説明します



まずは、一番下のほうの「株式等の譲渡所得等」をクリックします



すると、前年から繰越している損失があるかどうか、取引している口座の種類などを
チェックする画面が表示されますので、該当するチェックボックスをチェックしてください

この画面でのチェック内容によって、次ページ以降に表示される入力画面が決定されますので
正しくチェックしてください


2.特定口座(簡易申告口座)の入力




特定口座(簡易申告口座)の取引があり場合、この画面が表示されます
①特定口座年間取引報告書の記載内容に従って、収入金額と費用を入力してください
②証券会社の名称と住所を入力してください


複数の証券会社を使っている場合は、「もう1件入力する」をクリックすると
新しい入力欄が表示されますので、証券会社の数だけ入力します


3.特定口座(源泉徴収口座)の入力




特定口座(源泉徴収口座)の取引がある場合、この画面が表示されます

①特定口座年間取引報告書の記載内容に従って収入金額および費用を入力します
②特定口座年間取引報告書の記載内容に従って源泉徴収金額および株式等譲渡所得割額を入力します
③配当を申告するかどうかを選択します
④配当を申告する場合、この欄が入力可能になりますので、
 特定口座年間取引報告書の記載内容に従って配当金額を入力してください
⑤証券会社の所在地と名称を入力します

入力欄は多いですが、特定口座年間取引報告書と入力画面のレイアウトは
ほぼ同じだと思いますので、対応する箇所を見れば迷わず入力できると思います

複数の証券会社を使っている場合は、「もう1件入力する」をクリックすると
新しい入力欄が表示されますので、証券会社の数だけ入力します


4.繰越損失額の入力




前年から繰越された損失がある場合は、この画面が表示されます
前年度の確定申告書を見ながら、繰越額を入力してください


5.計算結果の確認




これまで入力した金額から自動的に計算されて表示されますので、内容を確認します



損失の繰越内容が表示されますので、内容を確認します



「株式等の譲渡所得等」欄を確認していただいて、
収入金額に全証券会社の収入金額の合計が入っていること
所得金額に全証券会社分の収入金額から費用を引いた額の合計が入っていること
を確認してください

住民税の申告に必要な情報の入力

これまでで収入に関する入力は終わりです
後は、住民税の申告に必要な情報を入力すれば終了です


1.住民税の納付方法の選択




「住民税・事業税に関する事項」をクリックしてください



入力画面が表示されますので、必要な項目を入力します

①住民税の徴収方法の選択をします
「給与から差引き」を選択すると、会社の給料から源泉徴収されます

ただし、この場合、会社に徴収額が分かってしまいますので、
それがいやな場合は、「自分で納付(普通徴収)」を選択します

こちらを選択すると、6月ごろに振込用紙が郵便で届きますので
自分で銀行等に行って住民税を払うことになります


2.住所・氏名等の入力




①住所・氏名等を入力します
この内容がそのまま確定申告書に印字されますので、正しく入力してください


3.確定申告書の印刷




お疲れ様でした!!

以上で、確定申告書の作成は終了です
すべての帳票にチェックボックスをチェックし、「印刷画面の表示」をクリックしてください
確定申告書の印刷イメージ(PDF)が表示されますので、内容を確認して問題なければ
印刷してください

後は、印刷された確定申告書に押印し、必要な添付書類を添えて、税務署に提出するか
郵送すれば、確定申告はおしまいです