「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」

ホテルマンとメイクさん……どこ?

正社員たる者、ホッとするべからず

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2014年3月14日(金)

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 ご相談

とにかく部下が育ちません。何をどうしても、育ちません。 (40代男性)

 遙から

 私にはわからないことだらけだ。

 先日、ホテルでトークイベントがあった。自分で言うのも恐縮するが、ビューティートークショー系だ。公民館やホールでの行政主催の講演では、基本的に私はスーツ姿で身を固める。文化講演会という枠を意識してだ。だがこうしたトークイベントは違う。お勉強モードではなく最初からウキウキとお客さんは集まっている。

 「実物はどうなんだろう」
 「テレビより太っているのかしら」

 …などなど、女性客の思惑はワクワク感と共に手に取るように伝わる。だからその期待を高めていただけるよう、まあ、サービス精神でだが、女性客ばかりの場合にのみ私は、ほぼ裸に近いファッションをして登場することにしている。

裸で座っておけ、と?

 喋る前に、見て楽しんでいただくためだ。ステージに登場するなりの「キャー!」という歓声の一瞬に命をかけていると言ってもいい。そのために日頃から身体を鍛え、どんな衣装をも着こなせる状態を維持している。それが見られる商売の心意気というか、“見て楽しみ、喋って楽しんでもらう”が、“タレント”というワケのわからん肩書の役目だと私は理解している。

 ところがだ。そのイベント構成では私は客席に最初から座っていて、そこからステージへの登壇となっていた。私は担当者の男性スタッフに直訴した。

 「それは違います。ステージ横か、客席奥の扉からの登場にします。客席にじっと座るのはダメです」

 客は“ワクワク”を期待して来ている。その対象の人物が最初から客席に、他の客と地味に混ざっていてどうするのだ。

 「あれ、遙洋子じゃない?」
 「ほら、あそこに座っているの」
 「どこどこ」

 …で、そこに居るのがすっかり客たちに知られたうえで舞台に上がって、どう盛り上がれというのか。あるいは、「ほぼ裸に近いファッション」で客席にこっそり座っておけ、と?


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