先進経済で日本だけ減速か-PIMCOが今後1年の世界を予想
3月12日(ブルームバーグ):債券運用最大手のパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、向こう1年の世界経済成長が昨年と同程度で推移すると予想している。主要中央銀行による2013年の資産購入の効果が続くとみている。
PIMCOのポートフォリオマネジャー、サーミル・パリーク氏は同社ウェブサイトに12日掲載のリポートで、2015年3月までの1年間の世界の成長率を2.5-3%と予想した。2013年通年の成長率は2.9%。
パリーク氏はリポートで「世界経済は14年に、安定的で広範な成長を享受できる見込みだ。中銀のバランスシートの大規模な拡大が大きな役割を演じている」とした上で、資産価格上昇と財政に関する目先の不透明感の後退が組み合わさり、安定性を高めるだろうと解説した。
米国の向こう12カ月の成長率は2.5-3%(13年実績は2.5%)と予想。個人消費の拡大に加え企業の設備投資も増える可能性があるとしている。下押し要因として雇用創出の質の悪さを挙げた。ユーロ圏については1-1.5%と、昨年の0.5%から改善するとみている。
主要先進国・地域では日本のみについて成長減速を予想。財政による景気刺激が「異例の」規模だった昨年から減ることに伴い、成長率は0.5-1%(昨年2.7%)に低下すると予想している。
中国については6.5%-7.5%と予測。「2015年とその先の世界経済見通しにとって、中国に起因する下振れリスクは増している」と指摘した。
原題:Pimco Forecasts Steady Global GDP Growth Thanks to CentralBanks(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Alexis Leondis aleondis@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Christian Baumgaertel cbaumgaertel@bloomberg.netJosh Friedman, Anne Reifenberg
更新日時: 2014/03/13 07:00 JST