菅官房長官:元慰安婦証言「検証は不可能」…河野談話巡り
毎日新聞 2014年03月13日 21時45分(最終更新 03月13日 21時55分)
菅義偉官房長官は13日の参院内閣委員会で、従軍慰安婦への旧日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の「河野談話」について、作成の過程で日韓両政府によるすり合わせがあったかどうかに絞って検証する方針を明らかにした。元慰安婦への政府の聞き取り調査結果の信ぴょう性は「検証は不可能だろう」と明言し、当時の調査も含めて検証するとのこれまでの説明を修正した。民主党の神本美恵子氏への答弁。
談話作成に関わった石原信雄元官房副長官は2月20日の衆院予算委員会で「証言の事実関係を確認した裏付け調査は行われていない」と述べていた。これを踏まえ、神本氏が「もう一度確かめるのか」とただしたのに対し、菅氏は「聞き取りは非公開で行われ、表に出さない約束なので、当時の文書を確認するだけにとどめたい」と答弁した。
有識者による検討チームの役割について、「(石原氏が)すり合わせが行われた可能性に言及したので、日韓間のやりとりを検証したい」と述べた。【鈴木美穂】