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いじめ特定できず 訴え退ける 山形
3月11日 17時55分

8年前に自殺した山形県高畠町の県立高校の女子生徒の両親が「いじめが原因だった」として県を訴えた裁判で、山形地方裁判所は「いじめがあったか特定できない」として両親の訴えを退けました。

平成18年11月、山形県高畠町の県立高畠高校で、2年生だった渋谷美穂さん(当時16歳)が校舎から飛び降り自殺し、両親が「いじめが原因だった」として県に損害賠償を求める訴えを起こしていました。
裁判では女子生徒が「臭い」などの悪口を言われるいじめを受けていたかどうかなどが争われてきました。
11日の判決で、山形地方裁判所の石垣陽介裁判長は「遺書からもいじめの存在はうかがえる」としながらも、「だれがいつ行ったのかなどが学校の調査でも不明で、現状では遺憾ながらいじめがあったか特定する術がない」として、両親の訴えを退けました。
判決後に記者会見した父親の登喜男さんは「いじめに対する社会の考えは変わりつつあるかもしれませんが、司法では壁を感じました」と話し、母親の真理子さんは「一生懸命やったが、こんな結果になってしまったと娘に報告したいです」と述べました。
一方、山形県は「判決の内容を十分に精査したいが、教育委員会にはこれまで以上に子どもたちが安心して学べる学校づくりに取り組んでもらいたい」とするコメントを出しました。

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