スプランク(ティッカーシンボル:SPLK)はマシン・データの分析を得意とする会社です。

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「マシン・データって?」

一例を挙げましょう。アメリカのトウモロコシ畑を想像して下さい。広大な農地を大型トラクターが走っています。兎に角、どちらをむいても平野で、自分の位置を知る手掛かりになるような目標物は一切、ありません。

このような光景は、広いアメリカでは当り前です。

そこで最近の大型トラクターには全てGPSが備わっています。

トラクターが発信するGPSのシグナルをキャッチすれば、リアルタイムで稼働状況が分かります。

さらに土壌の状態、温度などのデータも拾うことができます。

そしてそれらにデータを、気象データと掛け合わせて、「そろそろタネまきした方がいいな」などの経営判断に使うことができるのです。このようにトラクターなどの機械が発信するデータを、マシン・データといいます。

スプランクは企業が使っているそれらのアプリケーションやネットワークから得られるデータを統合し、どこかにボトルネックがあるかを診断します。

同じような使用例では貨物鉄道の運行状況の把握、自動車工場への部品の供給などがあります。さらに従業員や顧客による不正を発見したりすることにも使われています。

スプランクは2012年8月に新規株式公開(IPO)されました。マシン・データの分野は比較的、競争が少ないです。

最近、同社はだんだん大きな受注をするようになっています。売上の25%が海外で、まだまだ海外の成長余地は大きいです。


同社は1月決算の会社です。その関係で「2015年1月決算」と言った場合、実際にはカレンダー・イヤーの2014年とほぼ同じです。従って下のグラフでは他社との比較がしやすいように2016年1月の売上高を2015年(予)として表示してあります。今年の売上高は去年比+34.4%になると予想されています。

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次は一株当り利益のグラフです。

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ここでも先ほどと同じくFY2016年1月のEPSを「2015年」として表示しておきました。

なお2014年(予)のEPSはゼロ(0)です。これは営業費用やマーケティング費用を前倒しにし、アグレッシブに販拡しているためです。

同社の売上の経路は41%がチャンネル・パートナーからです。また一度顧客になると、94%がリニューアルします。

現在のスプランクの従業員は未だ1000人ほどで、本社はサンフランシスコのSOMA地区にあります。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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