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事件
【東芝技術漏洩事件】東芝から韓国に技術漏洩 容疑の52歳元技術者を逮捕 警視庁
2014.3.13 17:41
[企業・経済事件]
大手総合電機メーカー「東芝」(東京都港区)のフラッシュメモリーの研究データを不正に持ち出し、韓国の半導体大手「SKハイニックス」に提供したとして、警視庁捜査2課は13日、不正競争防止法違反(営業秘密開示)容疑で、業務提携していた半導体メーカーの元技術者、杉田吉隆容疑者(52)=北九州市=を逮捕した。海外の企業に技術を流出させたとして刑事事件に発展するのは異例で、捜査2課は全容解明を進める。
捜査関係者によると、問題になっているのは、東芝の主力商品で、スマートフォン(高機能携帯電話)や携帯音楽プレーヤーなどに使われる「NAND型」のフラッシュメモリー。
逮捕容疑は、平成20年、東芝とフラッシュメモリーの製造事業で業務提携していた「サンディスク」の技術者だった際、東芝の開発拠点の四日市工場(三重県)で、NAND型関連の最新の研究データを不正にコピーし、転職先のSK社に渡したとしている。
フラッシュメモリーの研究に携わった杉田容疑者は、東芝のデータを管理していたサーバーにアクセスできる立場だった。既にSK社を退社している。データは営業秘密に当たるとして、東芝とサンディスクが警視庁に刑事告訴していた。
東芝は16年11月、フラッシュメモリーの特許を侵害されたとして、SK社(当時、ハイニックス半導体)の日本法人を相手取り、販売差し止めと損害賠償を求めて提訴。東京地裁は18年3月、この法人に販売差し止めと約780万円の賠償を命じた。
NAND型フラッシュメモリーの世界市場は1位のサムスン電子と2位の東芝で7割を占める。SK社も4位に付けており、捜査2課は激しい開発競争が事件の背景にあるとみている。
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