「多文化で地域経済を活性化する」と題したセミナーが九日、浜松市中区の市多文化共生センターで開かれた。磐田市で会社を経営するブラジル出身の玉田エジソン正利さん(41)が、民事再生法を適用して経営を立て直した経験を話した。
玉田さんは十七歳で来日し、工場などで働いた後、浜松で精肉店を始めた。ビデオレンタルや食品卸など事業を広げ、一九九六年に会社を設立。売り上げを伸ばしたが、多額の負債を抱えて二〇〇八年に民事再生法の適用を申請した。現在はハムやソーセージなどの製造を手掛けている。
玉田さんは「取引先を求め、北海道へも出掛けた。支援してくれる人が増え、今では関西や関東などにも取引先がある」と語った。「転んでも必ず立ち上がる。一生懸命に仕事をしていこうと思っている」と力を込めた。
セミナーは浜松市主催で、会社経営者や外国人を支援するNPO関係者ら約八十人が参加した。在日ブラジル商業会議所副会頭の講演などもあった。
この記事を印刷する