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柏通り魔、逮捕1週間 ネット知人に60万円借金 生活に困り犯行か

産経新聞 3月13日(木)7時55分配信

 千葉県柏市の路上で2人が死傷した通り魔事件で、強盗殺人容疑で逮捕された竹井聖寿(せいじゅ)容疑者(24)が、インターネット上で知り合った知人から事件前に約60万円の借金をしていたことが12日、捜査関係者への取材で分かった。県警柏署捜査本部は竹井容疑者が金銭に困っていたことを裏付けるものとみて調べている。同日で逮捕から1週間。竹井容疑者は7日に事件について黙秘に転じたが、雑談には応じ、かつて受けたいじめの体験などについて話しているという。

 「人と面と向かって話すのは疲れる」。5日夜の逮捕後、連日続く取り調べでこう話しているという竹井容疑者。職に就かず1人暮らしで、普段は近くのコンビニに行く以外はあまり外出せず、捜査関係者は「ひきこもり」に近い状態だったとみている。だが、ネットのチャット(文字での会話)サイトなどは頻繁に利用し、事件数週間前にはネット上の知人に対し、「何か大きいことをしてやる」と話していたという。

 「金を取る目的で刺した」と当初話していた竹井容疑者は現在、事件についての供述は拒んでいるが、小中学校時代にいじめられた経験や家庭環境の悩みなどを口にしているという。

 逮捕直後には「普段考えていること」を問われ、「ハイジャックをして東京スカイツリーに突っ込んで、社会に報復したい」と答えるなど、犯行の背景には社会への不満があったともみられる。しかし、ある捜査関係者は「結局は金目的で短絡的な犯行ではないか」との見方を示す。

 竹井容疑者は以前は親の援助を受けて生活し、ネット上のプロフィルでは「セレブニート」を自称。だが、捜査関係者によると、最近は援助を絶たれ、生活保護を受けていた。約60万円の借金も生活費のため借りたとみられ、返済に困っていた様子があるという。

 逮捕前後には不可解な言動が目立ったが、取り調べに整然と受け答えをしていることなどから、捜査本部は刑事責任能力に問題はないとの見方を示しており、引き続きネット上での知人らから話を聞く方針。

最終更新:3月13日(木)9時13分

産経新聞

 

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