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疑惑の論文…小保方さん、博士号剥奪も 早大「厳密調査中」
STAP細胞の論文を執筆した理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)が2011年に早稲田大に提出した博士論文が米研究所の文章と酷似している件で、早大は12日、スポニチ本紙の取材に「過去に学位取り消しの例もある」とし、調査結果次第で博士号が取り消される可能性が出てきた。現段階で「学位論文に値しない。盗用だ」と指摘する専門家もおり、“リケジョの星”である小保方さんが、自身の言葉で全ての疑念を晴らしてくれることが求められている。
小保方さんの博士論文は、骨髄から採取した細胞がさまざまな細胞に変化できることを示したもの。約100ページの英語論文のうち、幹細胞研究の意義や背景を説明している冒頭部分約20ページが、米国立衛生研究所の「幹細胞の基礎」というサイトとほぼ同じ記述だった。
早大では「現在、論文の内容を確認している段階。いつまでに結論が出るかは分からない」(広報課)としている。今後、調査結果次第で正式な調査委員会や検討委員会が設立されるという。
過去に早大で博士の学位を取り消された例は1件のみ。大学院公共経営研究科で2010年に授与された学位の論文が、64カ所にわたって不適切な引用があり、調査した結果、そのうち12カ所で他者が作成した文献から無断盗用したとみなされた。早大広報課によると「この時はかなり悪質で、論文はオリジナリティーゼロだった」という。
では、小保方さんの場合はどうなのか。不適切な引用ではあるものの、論旨に関わる重要な部分ではなかった場合、学位を取り消すまでの不正行為を断定するに至らない場合もある。
ただ、一部報道では、小保方さんの論文は参考文献リストも他の論文と酷似し、文献リストと本文中の引用部分の番号が合わない箇所があるとの指摘もされている。大学側は「全てのことをかなり厳密に調査中」と強調している。
STAP細胞をめぐっては、1月末の英科学誌ネイチャーへの発表後、複数の画像に不適切な点があるとの疑いがインターネット上で広がった。当初、理化学研究所は「単純なミス」としていた。
その後「実験が再現できない」との報告が続き、さらに万能細胞の有力な証拠とされた画像が、11年の小保方さんの博士論文で使用された画像と酷似していることが判明。11年の論文は、STAP細胞と根本的に由来が異なり、論文共著者の若山照彦山梨大教授が「研究の根幹が揺らぐ」と他の共著者に論文撤回を呼びかける事態となっている。
理研は、論文の取り下げも含め調査中。あす14日に調査結果の中間報告を発表するとしている。
▼研究不正に詳しい愛知淑徳大学・山崎茂明教授(科学コミュニケーション論) 研究の根幹に関係ない部分とは言っても、無断で貼り付けているので盗用と言える。学位論文とは言えない。似たような研究で結果として文言が似通ってくることはあるが、コピーはありえない。さらに、参考文献と引用の番号が合っていないということならば、論文として形式をなしていないので、通常なら審査の対象にならないし、受理されない。学位を与えた大学側の審査も問題なのではないか。
[ 2014年3月13日 05:30 ]
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