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<山形地裁>年金不正受給、山形の男性に無罪 父の遺体放置

毎日新聞 3月12日(水)20時30分配信

 同居の父親(当時66歳)の遺体を放置し父親の年金を不正受給したとして、死体遺棄と詐欺の罪に問われた山形市の男性被告(36)に対する判決公判で、山形地裁(矢数昌雄裁判長)は12日、「男性が父の死亡に気付いていたと証明する証拠がない」とし、無罪(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。

 父と2人暮らしだった男性は2012年9月ごろから、自宅居間に死亡した父の遺体を13年1月6日まで放置、12年10、11月分の年金計約19万円をだまし取ったとして起訴された。

 判決は、男性が父の2回の失踪に気付かないなど「同居しながら顔を合わせることはほとんどなく、互いに全く関心を払わない極めて特異な関係にあった」と指摘。検察側は、父親の異変を認識できたと主張したが、「死亡を認識していたと推認するには疑いが残る」とした。

 また、男性が10月分の年金を使ったことからは、父の死を知っていたと判断できないとした。男性は当初認めた死体遺棄などをその後否認しており、捜査段階の供述について「信用できない」とした。

 山形地検の山中一弘次席検事は「予想外の判決。判決内容を精査し適切に対応したい」と話した。【山中宏之】

最終更新:3月12日(水)22時8分

毎日新聞

 

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