中国

「反日ドラマには呆れるね。
釣魚島問題なんてどうでもいいよ」中国の地方都市で出会った「普通」の人々

2014.03.13(木)  川島 博之

中国南部の広西チワン族自治区を訪問する機会があった。その省都南寧とその周辺(そうは言っても中国は広い、南寧から200キロメートルから300キロメートル離れたいくつかの小都市)、そこで見聞きした話をまとめてみた。

A君: 農村出身の20代前半の男性

 「学校の成績、あまり良くなかったなあ、順番は下から数えた方が早かったよ。だけど地元の高校へは行ったよ。今では、ほとんどの人が高校へ行くからね」

 「中国はものすごい学歴社会、出た学校、卒業順位はいつもついて回る。それで人生が決まるんだ。俺みたいに農村出身で、しかも頭も悪い男に明るい未来なんてあるわけないじゃないかー、ははは」

 「今、働いている所かい、遠い親戚が鶏料理屋で儲けて支店を出すと言うから、その支店に雇われたんだよ。月給は1700元(日本円で約3万円)、住むところと賄飯はついている、まあまあかな。もちろん残業はしない、決められた時間しか働かないよ」

 「将来どうするのかって? 農村出身だから実家に帰って農業をやるつもりだよ。ただ農業は儲からないから、本当はやりたくないね。でも、俺のようなやつは街で家を持つことはできない、すげー高いからな。自分で商売をすることもできない、そんな才覚はないよ。だから両親が年老いた頃に実家に戻るつもりさ」

 「一緒に農業をやってくれる嫁さんを見つけることができたら最高だね。だけど、無理だろうな、中国では若い男の数は女より3割も多いから、俺のような男と結婚しようなんて女はいないよ」

 「休みの日は同じ農村出身の友達と遊ぶ、お金を使いたくないから安い食堂で安い酒飲んだり馬鹿話したり、そんな時は楽しいねー」

 「えー、日本かよ、ものすごく悪い国に決まっているだ…
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