11年前の殺人:「自殺だった」 茨城・捜査本部を解散

毎日新聞 2014年03月12日 20時33分(最終更新 03月12日 21時41分)

 茨城県神栖市(旧波崎町)で2003年12月、千葉県旭市(旧海上町)の男性(当時48歳)が殺害されたとされる事件で、茨城県警は12日、「他殺ではなく、自殺だった」とし、鹿嶋署の捜査本部を解散した。

 男性の遺体は03年12月19日、神栖市波崎の利根川河岸で見つかった。あごや左胸に3カ所の刺し傷があったため、県警は殺人・死体遺棄事件として捜査。しかし、男性の自宅や車には血痕があったものの、残された血の量が少なく、自宅に争った形跡もなかったことなどから、男性が自宅で自分を刺し、車で利根川まで行き橋から飛び降りたと判断した。男性は金銭に困り、周囲に自殺をほのめかしていたという。

 県警は亡くなった男性の妹(50)に説明、理解を得たという。県警捜査1課の原田哲也課長は「積み重ねた証拠を精査し、分析を進めて結論に至った」と話した。【佐久間一輝】

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