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東日本大震災、風化させない 京の若者ら無料誌「志縁」発行

「志縁」の第7号を手にする猪上さん(左)。震災から3年を迎え、ますます東北の現状を発信することの大切さを感じるという(京都市下京区)
「志縁」の第7号を手にする猪上さん(左)。震災から3年を迎え、ますます東北の現状を発信することの大切さを感じるという(京都市下京区)

 東日本大震災の被災地を支援するため、京都市の若者たちが制作する「フリーマガジン志縁(しえん)」の第7号が、震災から3年の11日に発行された。毎回、現地を取材して被災者の現状や思いを届けており、少しずつ購読者を増やしている。

 発行するのは、会社員や映像作家ら京都在住の若者たち。震災2週間後から宮城県へ救援物資を届けた会社員猪上篤志さん(30)=下京区=らが中心となり、震災の記憶が風化しがちな関西で被災地に目を向ける機会をつくろうと、2012年3月11日に創刊した。

 毎回、東北3県の取材をして被災者や復興関係者の声を記事にまとめ、福島県出身者のバンド「猪苗代湖ズ」のメンバーや防災専門家のインタビューなども掲載した。印刷は宮城県石巻市の印刷会社に発注している。

 マガジンの置き場所は、カフェや大学、道の駅などを「人の縁」で探した。現在は京都を中心に全国各地に広がり、部数も創刊号の5千部から増えて今回は2万部発行した。

 第7号はB5判、28ページ。東北3県と関西で「復興」に関わる10代~30代の10人に聞いた「今、伝えたいこと」を特集した。震災直後から東北に入って支援を続ける京都市在住の僧侶のインタビューも掲載している。

 猪上さんは「関西では震災の風化を感じるが、東北にはまだ伝えなければいけない現状が多い。今後も『被災地の今』を届けたい」と意欲を話す。

 マガジンの設置場所は「フリーマガジン志縁」のホームページで紹介している。郵送希望は猪上さんTEL075(361)3857へ。

【 2014年03月11日 22時30分 】

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