坂本龍一×東京新聞
音楽家の坂本龍一さんと紙面を作りました
【社会】双葉病院が福島県提訴 「不適切発表」謝罪要求東京電力福島第一原発事故で、救助の遅れから患者ら計五十人が二〇一一年三月中に死亡した福島県大熊町の双葉病院が、福島県の「病院関係者は一人も残っていなかった」とする不適切な報道発表で病院の信用が傷ついたとして、県に謝罪を求める訴訟を福島地裁に起こしたことが十二日、病院関係者への取材で分かった。 提訴は十一日付。病院側は、朝日新聞など全国紙三紙と地元紙など計六つの新聞に一回、県のウェブサイトに一年以上、謝罪広告を掲載するよう求めている。金銭的な賠償は求めていない。 訴状によると、福島県災害対策本部は一一年三月十七日、「自衛隊が病院・施設に救出に向かうと、病院関係者は一人も残っていなかったため患者の状態は一切分からないままの救出となった」などと報道機関に発表。病院側は「患者を見捨て、死に至らしめた病院として日本中に悪名が知れ渡り、社会的評価は著しく失墜した」としている。 病院関係者によると、三月十四日午前十時ごろに自衛隊が来たときには医師ら六人がおり、一部の患者を救助。まだ患者が残っていたが、一緒にいた県警双葉署幹部の指示で医師らはいったん病院を離れた。自衛隊と合流し病院へ戻る予定だったが、自衛隊は直接病院へ向かったという。 福島県は「訴状が届いておらず、相手方からも連絡がないので内容がわからない。コメントは差し控える」としている。 PR情報
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