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さよなら不屈の魂 小野田さんお別れの会 若者ら2000人 戦友と再会誓った「靖国」で
2014.3.12 21:59
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終戦を信じずにフィリピン・ルバング島に約30年とどまった元陸軍少尉、小野田寛郎(ひろお)さんのお別れの会が12日、東京都千代田区で開かれた。場所は、戦友たちと再会を誓った靖国神社の啓照館。「靖国神社を思う気持ちに何の罪があるのでしょう」。小野田さんは生前、こう話していたという。その人柄をしのび、交流のあった人たちや戦争を知らない若者ら約2千人が参列し、冥福を祈った。
「『生きて会えないならば、靖国神社で会おうと仲間と約束して別れた』と、小野田はよく話していました。今日はお仲間たちも見守ってくれているのではないかしら」
妻の町枝さん(76)は白菊や季節の花々で飾られた祭壇を見上げた。1月16日に91歳で亡くなった小野田さん。遺影の笑顔が参列者を見守っていた。
靖国神社で軍歌を歌う集いにも参加していた小野田さんの思いをくみ、この日は境内の一角に、小野田さんが帰還した当時の写真なども展示された。
子供たちに自然の中で生き抜くたくましさを身につけさせようと、運営していた「小野田自然塾」。理事を務める徳宿(とくしゅく)恭男(やすお)さん(76)は交流が始まった40年前を懐かしみ、「どんな困難にも決して屈しない不撓(ふとう)不屈の精神を持つ人を失った」と涙を拭った。
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