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| ☆★☆★2014年03月12日付 |
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| 一国の代表たるもの国と国民の将来のためには支持率など気にせず所信を貫くべきだと思うのだが、その身になればやはり気になるのだろう。お隣の国が反日といっていいほど頑なな政権運営を固持しているのも国内世論を気にしてのことに間違いあるまい▼女性の朴大統領が就任以来、わが国を何かと邪慳にするばかりでなく外国首脳との会談では「告げ口外交」までして安倍政権の「右傾化」をなじり、そして屈服させようという魂胆がのぞかれるのは、同大統領が親日的とみなされていた朴正煕大統領の娘という理由で野党から攻撃されるのを嫌ってのことという見方が内外にある▼併合された怨みは千年後も消えないという徹底した反日姿勢や、対北朝鮮強硬路線が受けてか支持率は6割を超しているから、安倍政権がどのように対話を求めてもここ当分、軟化は期待薄だが、では隣国との関係をいつまでも冷戦状態に置いていいのかとなれば、日米間3国の同盟関係にも陰を落しかねないだけに一考を要す時に来ていよう▼対する日本政府は、「河野談話」作成過程の検証を行うとしながら、見直しそのものはしないと菅官房長官が明言したように、戦後レジームの中で出来上がった、肝心かなめの時に一歩引く習性をいまだ改められないようである。両国関係をこれ以上悪化させたくないからではあろうが、それも支持率を気にしてのことだろうか▼真の善隣友好関係を求めるならここは一旦突き放し、互いが冷静に思惟、思考できるようにすることも大事だろう。 |
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| ☆★☆★2014年03月11日付 |
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| 3年前のこの日は、通った高校の同級生たちにとって震災とは別の忌々しい日となったことを思い出した。偶然とはいえこんなこともあるのが人生の不思議さ、機微というものか▼「いよいよ明日だな」と心をときめかせていた。高校卒業から50年の節目と古希を祝う会がこの年の3月12日、つまり震災の翌日に開かれることになっていたからである。同級会はこれまでも何度か開かれてはいたが、地元在住者はともかく、外に出ると、母校とも級友とも疎遠になる部分も出てくる。だが、古希ともなれば、と期待してのことである▼疎遠になるのは、男子校だったせいもあろう。男女共学だったら思いを寄せた異性もあったりして、顔を出したい動機も生まれようが、よほど親しい、親しかった間柄ならともかく、ニキビ面の級友を思い出して会いたいと思うような殊勝な気持ちを持たない面々もいることは事実だろう。だから卒業後1度も会ったことのない顔もあるはず▼ところが、である。その楽しみが瞬時にしてかき消えてしまった。「ああ、フイになった」と思ったのはその時だけだったろう。目の前にある惨状は古希どころの騒ぎではない。こうして人生70年、心の欲するまま行動しても決して「矩をこえず」の決意を固める機会が津波と共に流されてしまったのである▼その古希祝いは延期して翌年4月に開催されたが、その折に「老い先短いこれからは機会を見つけて集まろう」ということになり、9日にその会があった。忌々しさを思い出したのはそのためだった。 |
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| ☆★☆★2014年03月09日付 |
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| 日本人なら日本のためになる言動をすべきと考えているので、「偏狭なナショナリズム」と非難されることを覚悟で毎日妄説を振りかざしている世迷言子だが、それにしても安倍首相が指摘するところの「戦後レジーム(体制)」の情けなさにはがっかりする▼韓国がしゃかりきになって追及する慰安婦問題に対する政府やマスメディアの姿勢には、明らかに事大主義の臭いが立ちこめている。要するに外からのいわれなき攻撃に真っ向から立ち向かわず、その場しのぎで済まそうとするから、及び腰が見透かされて不利な立場に追い込まれるというケースがあるのがそれだ▼慰安婦問題についても同様のことが言える。従軍との呼称は記者と看護婦の仕事に限定されていたのに、いつの間にか「従軍慰安婦」という概念まで生まれたことは中高年が十分熟知しのこと。外地に慰安所が作られ、そこには日本人だけでなく朝鮮半島からの慰安婦も混じっていたことは事実として誰も否定はしない▼とは言え、強制連行されたというイメージをも含まれる「河野談話」の見直しは喫緊の課題なのだが、お偉方の一部には「見直しはしない」という意見がなおも散見されるのはすなわち「戦後レジーム」の卑怯未練さがオリのように残っているからだろう▼戦中の京城新聞や毎日新聞には「慰安婦大募集」という広告が載っていて「月収300円以上、3000円まで前借り可」などとの文言がある。応募はまさに従軍に似ているが、そこには何ら強制性が感じられないのも明白だ。 |
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| ☆★☆★2014年03月08日付 |
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| 韓国のご機嫌を取り結ぶため相手の言い分通り脚色して作成された「河野談話」が、いかに後顧に憂いを残す結果となったかは、周知の通りである。この歪曲された談話が修正されるべきは当然だろう▼米国各地に建立された慰安婦像が、今度はオーストラリアのシドニーにも飛び火するようだ。日本政府の公式見解として同談話が事実上認知≠ウれたままでは、政府が抗弁するのも難しく、事実、日系人団体が抗議したり、裁判に持ち込んでも談話を盾に取られ不利な状況を強いられているのはいかんともしがたい▼朴大統領が登場して以来、韓国政府はこの問題に対する日本政府の歴史認識をしきりに取り上げているが、軍が関与したり、まして強制連行したり、いわんや20万人も性奴隷にしたりしたという史実も証拠もまったくなく、だからこそ河野談話が作成された過程が明らかにされ、当然として捏造性が証明される必要がある▼共産党の志位委員長は「日本として歴史の歪曲を許さない姿勢が大事だ」と河野談話の反古に反対しているが、党員の中にも見直し論が多数あることをご存じなのだろうか?野党にも民主党の松原国対委員長のように談話検証を支持する動きも高まっている▼韓国の外相が国連の人権委員会で(従軍)慰安婦問題を取り上げ安倍政権を批判したというのは、談話を既定事実として外交カードにする戦術以外の何ものでもなく、日本がいわれもなき非難を根本から覆すには、この問題の事実関係を徹底的に究明する必要があるのだ。 |
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| ☆★☆★2014年03月07日付 |
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| 中国の新年度国防費が前年度を12・2%上回る約8090億元、日本円にして13兆5千億円弱にもなり、いよいよ強権国家を目指す狙いが浮彫りになったが、これは周辺国の脅威をあおるだけでなく、中国自身のためにもならないのではないかと愚考する▼米中二大時代の到来を夢見る中国の工程表≠ノ従えば軍備の拡充は何よりも優先させねばならない目標だろう。なにしろ米国の国防予算は52兆円と4倍にも達する。もし「米中戦わば」という想定になっても勝ち目はないから、追いつき追い越せのステップにはいきおい拍車がかかろうというものである▼しかし、経済的にも軍備的にも巨大化した中国に戦争を仕掛ける国などどこにも存在すまいから、本来なら国家防衛つまり「盾」の部分に予算を積み増しすれば済むことなのだが、それを1割以上も増大させるというのは「矛」の整備に大きなウエートがかかっている証拠だろう▼だが同国の「富国強兵」には落とし穴が待ち受けている。それはさなきだに拡大している国民間の生活格差や、汚職の蔓延、社会・自然環境の悪化など課題山積の状況下、その解決に回るべき金が軍備に消える事への不満は膨らむだけだろうからだ▼つまりやるべき順序が逆なのである。いくら外に向かっては強くても内側からの圧力には弱いことが証明されたのが東日本大震災被災各地の護岸や防潮堤の構造力学だった。ローマの内部崩壊という例もある。まずは外にかまけず内部をしっかりと固めることこそ喫緊であろう。 |
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| ☆★☆★2014年03月06日付 |
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| 何代もの政権が望んで果たせなかったデフレからの脱却という課題に解を見出したアベノミクスが、次に取り組むのは消費税増税を文字通り増収に結びつけることだが、そのためには国内の「気」と「心」、英語で言えば「マインド」をいかに高揚させるかということが必要だろう▼国家にとって増収の手っ取り早い方法は増税であり、洋の東西を問わず手あかのついたこの手法が尊重こそされ排斥されることは永遠にあり得まい。わが国も社会保障と税の一体改革を標榜して4月から2段階に分けて消費税を引き上げることになったのは、悪化の一途をたどる財政立て直しを目指してのことだが、実施したら増収どころか裏目に出る結果も覚悟しなければならない▼安倍首相が予定内実施にためらっていたのはそのためだが、財務省やエコノミストたちの「べき論」に押し切られ、その階段を昇ることを余儀なくされた。決まった以上それに従うしかないが、なんとしても減収となることだけは避けなければならない▼だが、3ボールノーストライク」に追い込まれた状況でバッターを打ち取るのは決して容易なことではない。だからこそ、ここはピッチャーに「気」を与えることだろう。浅田真央がフリー演技で立ち直ったような▼それには「景気が依然上向いている」という安心感がまず必要だ。消費税うんぬん以前にモノが売れなければ増収など土台無理だからである。駆け込み需要によるプチ好況ではない本物にするためにはそうした演出もまたきわめて大事だ。 |
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| ☆★☆★2014年03月05日付 |
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| 夕闇の中家路を急ぐ中学生たちの後ろ姿を眺めながら、この子たちの未来のため、大人たちはもっと真剣に考えねばと思った▼たまに街を歩いていて中学生とすれちがうことがあるが、必ずと言っていいほどあちらから「今日は」「今晩は」と声をかけられる。あわてて返事をするのだが、こちらがどうしても後になるのは、変な大人から声をかけられても応ずるなと学校から教えられているはずと考えてのこと。とはいえ、この礼義正しさはうれしい▼横断歩道を渡るため待機している小学生に道を譲ると、大抵が深々と頭を下げて礼をする。こうした指導をしている学校や家庭のしつけに打たれ、心が和むのも同様。外国の例は知らないが、このように社会規範を大事にし、感謝の気持ちを持つという精神性は大きな「国財」として誇っていい▼しかし国はやはり強くあらねばなるまい。ただし抑止力としての強さである。その上に国柄としての徳を積み、同時に世界へ貢献できる知財を富ませることである。こうして尊敬される国にすることこそ、子どもたちの誇りにつながり、それが国の持続可能性をももたらすことになろう▼過去がどこまでも現在にされる狂った「時制」はいずれリセットされる時が来るだろう。隣邦との付き合いで大事なのは未来だと価値観が転換するのは多分地政的必然となるはずだからである。その前に日本人は心を一つにして小さくとも価値のある国を目指すべきで、不毛なかけひきにうつつを抜かしている場合ではあるまいと思う。 |
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| ☆★☆★2014年03月04日付 |
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| どんな社会でも「告げ口」は卑怯と嫌われる。国際社会でもそれは同じで、韓国の朴大統領が訪れる先々で展開している「告げ口外交」も相手国要人をへきえきさせているのは同じ理由による。だが、日本の同胞もほめられたものではない▼朴大統領の外交を理解できぬわけではない。「歴史認識力」をまったく持たない日本を孤立させ反省させるには、日本の非をとことんあげつらい、それを訪問した国々に理解してもらい日本包囲網を作るというのは、戦略としては一つの手でもあるからだ。だが、訴える相手がみな日本嫌いだとは限らないところに誤算がある▼この手は中国と北朝鮮とロシアには通用するかも知れない。日本の存在を快く思わない国々だからだ。だが、戦後1度も戦争はおろか紛争も起こさず、国連分担金もきちんと払い、求められれば財政援助も借款も技術協力も惜しまずに来た国の悪口をしても、告げ口する側の品性が逆に疑われるだけである▼その誇るべき日本にある誇れぬ一面がマスメディアの一部にある「ご注進報道」である。できれば身内にとどめたいような事柄を隠そうとはせず逆に「日本はこんなことをしている。ご注進、ご注進」と関係国に言いつける、告げ口をすることである。靖国問題も慰安婦問題もこちらから火種を提供して燃え上がったのである▼日本国内の偏狭なナショナリズムを排斥するという狙いが相手国のナショナリズムを高揚させる反作用がご注進報道にはある。これは日本の国益を損なうだけである。 |
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| ☆★☆★2014年03月02日付 |
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| これまでの人生を振り返ると「酔生夢死」そのままの情けなさだが、日本に生まれたことだけは感謝したい。その素晴らしさを一々挙げていたら枚挙にいとまがないが、しかし反省材料もある▼自由にモノを言えるだけでなく、社会と政治経済の安定性、治安、国民に遍く倫理性など、これほど住みやすい条件に満ちた国はそうざらにあるまい。だが、戦後70年になんなんとしているのに、いまだ贖罪意識を引きずっていて、そのために常に受け身に立たされ、おたおたする性格が後天的に備わってしまったことも否定できない▼だが、そろそろ国の骨格を固める時に来ている。つまり人格に相当する「国格」のことである。それは他を思いやるばかりでなく、自我も大切にすべきということであり、これまでのような事大主義内政、外交ではなく、主張すべきは主張するアイデンティティ(自己同一性)を国格の中心に取り戻すことなのである▼そのためにも自分は自分で守るという意識に立ち返り、たとえば自衛隊も国防軍と定め、同盟国との紐帯を明らかにするための集団的自衛権も行使できるようにすることである。当然、憲法改正も必要であり、こうして「世界の非常識」だった国からようやく「普通の国」となるのである▼これができるのは現政権をおいて他にあるまい。「戦争をする国にするのか」というためにする攻撃もあるが、国が四分五裂して弱体化するのを喜ぶのは誰だろうか?まさに真の独立国家としての基盤と矜恃を固める時なのである。 |
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| ☆★☆★2014年03月01日付 |
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| 一昨日の読売1面に載った写真を見て思わず頬が緩んだ。小笠原諸島の西之島付近に噴火で誕生した新島が、隣の西之島の3・5倍にも拡大したというのだから▼自分の土地にしろ国の領土にしろ現在より大きくなるのは大歓迎というもので、どこかの国のように他人の土地まで「オレのものだ」と横取りするような真似はせずとも自然と領土が広がるなどこれは願ってもないことなのである。まさに日頃の積善がもたらした余慶というものであろうか▼海底火山が爆発、海上に噴き上げて島が出来上がりつつあるというニュースを見て思い出したのが明神礁のことである。1952年9月発見した漁船の名前にちなんで命名されたこの島は長径230b、短径160bの小島だったが、高さが94bもあって成長≠ェ期待されたのだが、その翌年、島は大爆発によって水没し再び姿を現すことはなかった▼発見から間もなくその観測のため現場に急行した海上保安庁の巡視船「第5海洋丸」が爆発に巻き込まれ、乗員ら31人が殉職したことで喜びは一転して悲しみに変わり、だからこそいつまでも脳裏に残っているのだろう。今度の新島は水没などせず、そのまま日本の国土として生々発展してほしいものである▼新島は噴火の拡大で西之島とつながり、母屋≠フ3・5倍になってなおも拡がりつつあるという。こうなったら10倍にも100倍にも、いや1000倍でもなって、小笠原諸島の父島、母島に孝養を尽くしてもらいたいものである。明神礁の分まで。 |
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