ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
クレジットカード活用術
【第11回】 2014年3月12日
バックナンバー

「クレジットカード活用術」

著者・コラム紹介

菊地祟仁 きくち・たかひと
北海道札幌市出身。98年に法政大学工学部を卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。02年に退社後、友人と起業したシステム設計・開発・運用会社を経て、06年にポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。以後、ポイント、クレジットカード、マイレージに関する豊富な知識を生かし、テレビや雑誌等でも活躍中。

クレジットカード活用術

菊地祟仁

「DCMX」はドコモ利用者にとって必要か?
携帯電話の長期継続利用者のポイント制度改悪と
ドコモのカード「DCMX」保有のメリットとは?

1

 皆さんは携帯電話を使っていると自動的に貯まっていくポイントをどのくらい意識しているでしょうか? 携帯電話の端末を購入するときに利用するくらいしか意識していない方も多いのではないでしょうか。

 今回は、2014年4月から改定されるNTTドコモ(以下、ドコモ)の「ドコモポイント」、ドコモのクレジットカード「DCMX」「DCMX GOLD」の変更点やお得な貯め方などを紹介し、次回以降はソフトバンクの「ソフトバンクポイント」、au(KDDI)の「auポイント」について取り上げたいと思います。

ドコモのポイントプラグラム「ドコモプレミアクラブ」の
ポイント制度が大幅に変更。その変更内容とは……

 最近ではMNP(携帯電話番号ポータビリティー)でのキャリア間移動が頻繁に行われているため、携帯会社各社は新規ユーザー獲得に非常に力を入れており、新規ユーザー向けにキャッシュバックキャンペーンなどのサービス競争が加熱しています。

 しかし、その一方で、長期利用者に対してのサービスはどうでしょうか? 本来、ポイントプログラムはお得意様=長期利用者を優遇するというのが基本のはずなのですが……。

 2013年6月、ドコモの携帯電話を利用することで貯まるポイントプログラム「ドコモプレミアクラブ」の大幅な制度変更が発表されました。

 本来、長期利用者に対してはポイントを多く付与するという優遇がある場合が多いのですが、昨年6月の変更はあまりにも長期利用者を蔑ろにした変更だったため、対象ユーザーから多くの”意見”が寄せられたようです。

 そこで、ドコモは寄せられた“意見”を元に、再度ポイントプログラムの見直しを行い、2013年10月に再改定の発表がありました。

長期契約者のポイント付与が不利になった!
「ドコモプレミアクラブ」のポイント制度が大幅に改悪

 まずは、再改定された内容をポイントプログラムの見直し前(2013年6月以前)と比較したいと思います。

 ポイントプログラムの変更は、2014年4月以降のポイント付与からとなりますので、まだ改定内容を知らないドコモ利用者の方もいらっしゃるでしょうから、変更内容を一緒に確認していきましょう。

■表1.2014年4月までのドコモプレミアクラブ ポイント付与条件

■表2.2014年4月以降のドコモプレミアクラブ ポイント付与条件

 表だけを見ても非常にわかりにくいのですが、主な変更点は以下の4点です。

(1)継続利用年数に関係ない「最上位ステージ」が登場
 従来は「プレミアステージ」が最高ステージでしたが、改訂により「ゴールドステージ」「グランプレミアステージ」が新設されました。ドコモのクレジットカード「DCMX」のゴールドカード「DCMX GOLD」保有者は、継続年数に関係なく最上位の「ゴールドステージ」になり、毎月の携帯電話の利用料金の10%が還元されます。継続年数が15年以上の利用者は「グランプレミアステージ」となります。

(2)15年以上の継続利用者の還元率が4%⇒2.5%に悪化
  15年以上継続している利用者は「グランプレミアステージ」という素敵な名前になりましたが、ポイント付与は毎月の利用料金1000円につき25ポイント、1ポイントの価値は1円なので、還元率は2.5%になります。従来は10年以上の「プレミアステージ」でも100円で4ポイント、還元率が4%だったことを考えると、大幅な改悪となっています。

 さらに、従来は100円単位でのポイント付与でしたが、今回の改定により1000円単位に変更になりますので、端数が多くなります。例えば、利用料金が6935円だった場合、今回の改定により、端数の935円分にはポイントが付与されなくなります。

(3)指定の有料サービスへの加入でポイント付与を実施へ
 指定サービスに加入している場合は、さらに毎月1000円につき5ポイント加算されます。指定サービスとは、有料サービスの「あんしんパック(600円、税抜)」「おすすめパック(500円、税抜)」「ケータイ補償お届サービス(280円または380円、ともに税抜)」「iコンシェル(スマホ100円、iモード200円、ともに税抜)」です。すでにこれらを契約している場合はいいですが、契約していない場合は5ポイントの加算はありません。

(4)ドコモのクレジットカード「DCMX」保有者を優遇
 ドコモのクレジットカード「DCMX」を保有していて、かつドコモを8年以上継続利用している場合は毎月20ポイント、8年未満の場合は毎月5ポイントの加算があります。「DCMX」を保有していない場合はこの加算はありません。

 要するに、今回の改定は有料の「指定サービス」に加入せず、ドコモが発行するクレジットカード「DCMX」や「DCMX GOLD」を保有していない場合、いくら長期間ドコモを継続利用していたとしても、すべての利用者にとっては改悪となってしまうということです。

 毎月の利用料金が2万900円以上で10年以上継続してドコモを利用している人にとっては還元率が7%から2.5%と、約65%も付与されるポイントが減ってしまうので、大幅なポイント制度の改悪と言えます。

Special topics pr

投資&マネーに役立つ情報満載!

»投資&マネーに役立つ情報一覧はこちら

みんなが選んだ!人気のクレジットカードランキング! 3月の優待情報!めとめ おすすめクレジットカード!ANAカードでマイルを貯める裏ワザとは?
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内

ZAi3月は株主優待付録付き!

10万円でNISA
消費増税撃退術

4月号 2月21日発売
特別定価730円(税込)

 

【NISA大特集と消費税撃退付録の2冊セット】
・桐谷さんのNISAで株主優待株スパルタ塾
・口座開設から入金・注文方法まで教えます!
・NISAで配当課税が続出!対処法を伝授!
・ワザ1・下落に強い高配当株で5年稼ぐ!
・ワザ2・下落時は自動売却で大儲けを狙う!
・カードの技&家・車の増税前後の買い時!
・急落!毎月分配型の利回りランキング!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

 

株の鉄則!名投資家に学ぶ! 家計節約術!家計再生コンサルティング