2014年3月11日16時20分
安倍晋三首相が11日、国立劇場(東京都千代田区)で開かれた「東日本大震災3周年追悼式」で述べた式辞は次の通り。
本日ここに、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、東日本大震災三周年追悼式を挙行するに当たり、政府を代表して、謹んで追悼の言葉を申し上げます。
かけがえのない多くの命が失われ、東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災の発生から、三年の歳月が経ちました。
この震災により最愛のご親族を失われたご遺族の方々の深い悲しみに思いを致すとき、今なお悲痛の思いが胸に迫ってまいります。ここに改めて、衷心より哀悼の意を捧げます。また、今なお行方の分からない方々のご家族を始め、被災された全ての方々に、心からお見舞いを申し上げます。
被災地に足を運ぶ度、営農の再開や水揚げに湧く漁港、災害公営住宅に入居されたご家族のお姿など、復興が一歩一歩に前に進んでいることを実感いたします。しかしながら、今なお、多くの方々が不自由な生活を送られています。原発事故のためにいまだ故郷(ふるさと)に戻れない方々も数多くおられます。
復興を更に加速し、被災者の方々が一日も早く普通の生活に戻られるようにすることが、天国で私たちを見守っている犠牲者の御霊に報いる途(みち)です。同時に、大震災の試練から我々が得た貴重な教訓をしっかりと胸に刻み、将来の様々な災害から、国民の生命、身体、財産を守り抜くため、うまずたゆまず、災害に強い強靱(きょうじん)な国づくりを進めていくことをここに固くお誓いいたします。
復旧、復興の前進も、地元の方々のご努力、関係機関の尽力はもちろんのこと、全国各地から多くの支援に支えられてのものです。この震災では、本日ここにご列席の世界各国・各地域の皆様からも、多くの、温かく、心強いご支援を頂きました。改めて、感謝の意を申し上げたいと存じます。
我が国の先人たちは、幾多の困難を克服し、その度に、よりたくましく立ち上がってきました。今日を生きる私たちも、それに倣い、手を携えて、前を向いて歩んでいくことを改めてお誓いいたします。
御霊の永遠に安らかならんことを改めてお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様のご平安を心から祈念し、私の式辞といたします。
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