再稼働に向けた国への申請の見通しが立たない原発が全国48基中30基に上ることが、朝日新聞による電力会社へのアンケートでわかった。当面、再稼働は難しい。うち、13基は国の規制基準を満たすのが難しいとみられる。基準を満たせない原発は再稼働できず、電力会社は廃炉を迫られる。

 東京電力福島第一原発事故を受け、国は規制基準を厳しくした。活断層が原子炉建屋など重要施設の直下にないことや、火災対策の強化などを求めた。さらに、原子炉等規制法で運転期間を原則40年に制限。その結果、老朽化した原発を中心に基準に適合できないおそれが出てきた。

 基準を満たすのが難しいとみられるのは、東海第二(茨城県)、美浜1、2、3、大飯1、2、高浜1、2、敦賀1、2(いずれも福井県)、島根1、伊方1(愛媛県)、玄海1(佐賀県)の13基。