2013年、初めの見学会は東大阪にて。
アタシが家を建てた頃は、オシャレ神戸方面での見学会が多かったですが、段々と大阪・奈良にも広がってきていて、建築家と建てるというのが広がってきたのかなーと。
新しい家が立ち並ぶ中に、今までに見たことのない圧倒される建物が登場!!見上げるとそこには、未来的な様相の姿が!このインパクトは凄すぎる!
16sanの設計による建物は、窓や建物の形状で家に表情を作ることが多いですが、これは今までにない手法。
インパクトある2Fの目隠しの見た瞬間、えっアンテナ!?とも思ってしまうこの鉄板は、スチールプレートを溶融亜鉛メッキに漬け、その後リン酸皮膜処理を施したもの。
これにより、錆を防ぐことが可能になり、結晶状の模様が、鉄板に表情を持たせます。
通常の亜鉛メッキは、2歩半の家の玄関扉でも使われていましたが、ここではプラスして溶融亜鉛メッキが施されてるとの事。黒いのは、亜鉛って事なんでしょうね。
インパクトある目隠しに、目が集中してしまいますが、外壁にはその他に、リシン吹付けとタイルが使われていてます。
ガレージ部分をタイルにすることで、重厚なイメージに仕上がっていて、しっかりした土台に載ってる!!って感じにも見えます。
電気の取り込みはH鋼。これも、目隠しと同じ処理が施されていて、オモシロイ柱となっています。
16sanの作品ではH鋼を使うことがしばしばありますが、溶融亜鉛メッキ処理をすると別物にも見えてきます。処理を変える事で、イメージががらっと変わってくるのがオモシロイ。
大きなガレージの入口にも、H鋼が使用されています。木造ではなく、鉄骨であることから出来る間口の広さです。
タイルを使うとそれぞれで異なる模様があって、重厚かつ高級な雰囲気です。
そして、建物の入口に目を落とすと、そこに現れるのは16sanオリジナルのドアが設置された玄関!!
この柵の様なドアにも、抜け目なく溶融亜鉛メッキ!
さらに特徴的なのが、曲げられた杉板の型枠で打設されたコンクリート壁。
杉板模様のコンクリート壁が作れるこの手法は、自然素材あふれる北欧デザインのコートハウスの玄関の様に、ストレートの壁ですが、ここでは緩やかなアールを描いているのです。杉板を曲げて枠を作り、コンクリートを流しこんでの一発勝負なので、かなり高い技術が必要そうです。
溶融亜鉛メッキの表情はこんな感じ。まばらな結晶の模様がオモシロイ。
そして、コンクリートの壁に注目!!杉板の間の目地がキレイに整えられているんです。キレイにするために、削って角を作ったそうです。細かい作業の積み重ねが、素晴らしい!!
曲げてるだけでも、スゴイですが、一部分は大きくカットされて、駐輪スペース?に。
通常断面は終端部分でしか見れないけれど、ここでは一部分がカットされているので、通常見れない部分の面を見ることが出来ます。
アールを描くことで、目隠しになり、光の反射が内側になることで、柔らかい光が差し込みます。
ホント美しい仕上がり。
玄関ドアを中心に三方にガラスを配置。かなり明るい玄関が期待出来る作りです。
そして、そのフレームにも溶融亜鉛メッキ処理。抜け目御座いません!!