日本マクドナルドホールディングス(HD)は10日、2月の既存店売上高が前年同月比8.7%減ったと発表した。客数も13.1%落ち込み10カ月連続のマイナスだった。関東などで大雪が降って消費者が外出を控えた影響を受けた。競合する他の外食やコンビニエンスストアに顧客を奪われる状況も続いており、回復の足取りは重いようだ。
既存店売上高は2カ月ぶりに前年実績を下回った。1月は大規模な販売促進策「アメリカンヴィンテージ」で投入した単品で400円前後の高単価のハンバーガーが好調だった。2月も継続して同様の販売促進策を実施。客単価は一連の販売促進策を受けて5.0%増えたものの大雪による客数の落ち込みを補えなかった。
2月の大雪は小売りや外食などにマイナスの影響を与えたが、売上高を伸ばした企業もある。外食では、ゼンショーホールディングスの牛丼店「すき家」と吉野家ホールディングスの「吉野家」が、鍋商品の販売好調によって既存店ベースで増収を確保した。
野村証券の繁村京一郎エグゼクティブ・ディレクターは「大雪の影響を考慮したとしても厳しい状況は変わらない。コンビニとのコーヒー競争も激しく、客数が戻らない限り復活したとは言えない」と指摘する。
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