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<STAP細胞>論文の取り下げ提案…「データ再検証必要」

毎日新聞 3月10日(月)20時46分配信

 新たな万能細胞「STAP細胞(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得細胞)」の作製を英科学誌ネイチャーで発表した日米研究チームの一人、若山照彦・山梨大教授が10日、日本人共著者らに対し、論文の取り下げを呼びかけたことを明らかにした。若山教授は毎日新聞の取材に「研究が信用できなくなってきた。データを再検証して再投稿すべきだ」と説明した。

【「自分がやった実験が何だったのか、分からなくなった」】

 ◇日米研究チームの一人、若山・山梨大教授

 STAP細胞は、理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーらが1月末に作製に成功したと発表したが、インターネットで論文の画像や表記が不適切ではないかとの指摘が相次いだ。さらに、今月9日には論文中のSTAP細胞の万能性を示す根拠の一つとなった画像と、小保方さんが2011年の博士論文(早稲田大)で使った画像が似ているとの指摘が出た。

 若山教授は、STAP細胞の万能性を証明するマウス実験を担当。「私が担当した部分は適正に実験したと言い切れる。さまざまな疑問点があり、科学的真実を知りたいと考えた」とコメントし、保管するSTAP細胞の分析を第三者機関に依頼するという。

 STAP細胞は、マウスのリンパ球を弱酸性の溶液に浸すと、体内のあらゆる細胞になれる能力を持つ画期的な成果として、世界の注目を集めた。一方、「実験を再現できない」との指摘が続き、理研は先月、「結論は揺るがない」としながら調査に乗り出した。理研広報室は毎日新聞の取材に「調査内容に関わることなのでコメントできない」と話した。【須田桃子、八田浩輔】

最終更新:3月10日(月)21時32分

毎日新聞

 

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