いたたまれなくなって生徒会役員室に逃げるようにして転がり込んだ朝陽様に、生温かいお茶が出された。
「ありがとう。」九条様はお茶を出した下級生に礼を言う。
「そういえば。」
執務をこなしていた見澤要子様は、同じように執務をこなしていた一条里沙様に言った。
「昔、似たようなことありましたよね。。阿佐比さんがらみで。」
里沙様は一瞬だけ遠くを見るようなそぶりをして答えた。
「そう言えば。あったわね。」
○
ごきげんよう。
ごきげんよう。
平和な地球市はアカな人たちによって見守られてる。
汚れないその心を包むのは真っ赤な制服。
特定アジアの平和は乱さないように、特定アジアの機嫌は損ねないように。
ミサイルを撃ち落とすなんて事はあってはならないのがここでのたしなみ。
もちろん、九条改正や核武装なんて考える不届きモノはいない。
日本国憲法第9条様。それはアカの園。
○
むかしむかしのこと。
阿佐比さんは里沙様が大好きだった。
「今となってはもう、どうでもいいことなのだけれど。」
里沙様はお茶を飲みながら、思い出話をし始める。
ふとしたきっかけで関係は最悪になったのだ。
「でも今から考えると、阿佐比さんの行動は一貫してるわね。亜細亜校区共栄圏を唱えて結果的に我が校に大損害をもたらしたこととか。」
里沙様はいった。
「・・・ま、改めて考えるとむかつくけれど。」
「聞いた話では新聞部の発行部数が減ってるらしいです。
・・・噂ですけど、発行部数を誤魔化して新聞部員に押しつけてるとか・・・。」と要子様が言った。
(※押し紙)
外野がいろいろと言ってる間に九条様は少しは冷静になったらしい。
同時に怒りが爆発しそうになった。
上級生の手前、何とか押さえたけれど。
(わたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃないわたしはこんなキャラじゃない(以下ry)
呪文のようにそう心の中で唱えると、あらあら不思議と心が軽くなったのだった。
(次回に続く\(^o^)/)
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