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特定農薬、焼酎を追加指定へ――米ぬかなど35資材が検討対象に(8面・特集)【2010年10月2週号】

101013_06.jpg 農林水産省と環境省は5日、特定農業資材(特定農薬)を検討する合同会合を開き、「焼酎」の指定に向けた手続きを進めることを確認した。食品安全委員会に諮問する。一方、「木酢液」や「電解次亜塩素酸水」「ウエスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液」は、製造方法や安全性の面でさらに検討が必要として継続審議となった。合同会合は2年近く休止していたが、検討対象を35に絞り、必要な資料が整い次第、審議を進める方向だ。
 焼酎は、薬効が十分に確認できないと審議を打ち切っていた。しかし、昨年7月に評価指針を改正。食品など安全性が明らかで、生産現場で防除目的に使用されている実態があれば、薬効の確認の一部を省略して評価する規定を追加した。
 北海道や青森県、高知県の生産者が、アブラムシやカイガラムシなどの病害虫防除に焼酎を利用。水や食酢と混ぜて100倍に薄め、キュウリやホウレンソウなどに散布している。薬害や水産動植物に対する安全性も確認されており、特定農薬の指定に向け、食品安全委員会に諮問することとなった。
 木酢液は、成分に含まれるホルムアルデヒドの量が問題となった。食品中にも含まれる物質だが、発がん性が指摘されている。過去に行った試験では高濃度のサンプルがあり、安全性を慎重に審議している。
 電解次亜塩素酸水は、〈1〉長期間の散布で土壌にダイオキシン類が生成しないか〈2〉散布時に生じるハウス内の塩素ガス濃度が高くならないか〈3〉ハウスが腐食しないか――を審議した。
 特定農薬制度は、無登録農薬の問題で農薬の製造・使用の規制を強化した02年の農薬取締法改正の際、明らかに安全な防除資材にまで登録義務を課すと過剰規制になるとしてつくられた。
 食酢、重曹、土着天敵が指定された。重曹は殺菌剤としてイチゴ、トマト、バラの灰色カビ病やカボチャ、キュウリ、スイカなどのウドンコ病に、食酢は殺菌剤として稲のもみ枯れ細菌病やばか苗病に薬効が認められている。
 しかし、安全性や薬効の評価が難しい資材が多く、その後は審議が難航していた。
 合同会合による審議が再開し、農林水産省と環境省はインスタントコーヒーや米ぬかなど35資材(別項参照)に絞って、検討を進めていく方針だ。検討対象から除外した資材は指導通知を出し、取り扱いについて周知する予定だ。

(8面・特集)

〈写真:審議を再開した特定農薬の合同会合〉

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