2014年3月10日03時00分
東京電力福島第一原発の事故の教訓を生かそうと、「3・11メモリアルアクション―原発のない新しい福井へ」が9日、鯖江市文化センターであった。県内外から約750人(主催者発表)が集まり、福島からの避難者らの話に聴き入った。
県内の反原発団体などでつくる「さよなら原発福井県集会2014実行委員会」の主催。集会では「福島からの訴え」として、原発事故で福島県富岡町から水戸市に避難している木田節子さんが、福島県内で甲状腺がんの発症者が増えているという現状を報告。「福島では『ここで生きていかなければならない』と、スピーディーにいろんなことが決められている。この国が伝えない、いまの福島のことを学んでほしい」と呼びかけた。
事故が起きるまで福島県で農業に取り組んでいた元宇宙飛行士の秋山豊寛さんは、事故後すぐに放射性物質が拡散している事実が県民に知らされなかったと振り返った。「ああいう事態が起きたら、国や県はまず秩序の維持を考える」と指摘。「若狭湾で何か起きれば、『大丈夫だ』という言葉で(地域に)閉じ込められるだろう」と忠告した。
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