東京大空襲:69年「二度とおきないように」慰霊の法要

毎日新聞 2014年03月10日 11時31分(最終更新 03月10日 12時37分)

慰霊碑「哀しみの東京大空襲」の前で、自身の戦争体験を語る海老名香葉子さん=台東区上野公園で2014年3月9日、木村敦彦撮影
慰霊碑「哀しみの東京大空襲」の前で、自身の戦争体験を語る海老名香葉子さん=台東区上野公園で2014年3月9日、木村敦彦撮影

 約10万人が犠牲になったとされる東京大空襲から69年となる10日、東京都墨田区の都慰霊堂で、大空襲と関東大震災の犠牲者を悼む「春季慰霊大法要」(東京都慰霊協会主催)が営まれ、遺族ら約320人が参列した。

 法要には、秋篠宮ご夫妻や舛添要一都知事らも出席。舛添知事は「戦争の悲惨さと戦災の脅威を語り継がねばならない」と追悼の辞を述べた。

 慰霊堂内には焼香台が設置され、多くの遺族らが犠牲者の冥福を祈った。大空襲で父を失った東京都品川区の池田もと子さん(78)は「あんな悲しいことが二度とおきないように、父がやすらかに眠れるように、毎年お祈りに来ています」と話した。

 1945年3月10日未明にあった東京大空襲では、約300機の米爆撃機B29が焼夷(しょうい)弾を無差別に投下し、隅田川両岸の下町一帯に大きな被害が出た。約26万戸の家屋が焼失、100万人以上が被災し、原爆を除く通常の空襲としては史上最大規模の犠牲者が出たとされる。【木村敦彦】

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