手をつくしたと本当に言えるのかと自問すべき

http://www.amazon.com/Hard-Thing-About-Things-Building/dp/0062273205/

1 comment | 1 point | by WazanovaNews 約4時間前 edited


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Jshiike 約4時間前 edited | ▲upvoteする | link

A16ZのFounderであるBen Horowitzの "The Hard Thing About Hard Things" を読みました。

今週頭に米国で発売されて、そのうち読もうかと最初は思ってたのですが、発売翌日から大絶賛するレビュー記事がどんどんでているのに気づき、本書を読む前にレビュー記事に目を通してしまうともったいないと思って、すぐにkindleにダウンロードしました。一気に読もうかと考えて朝4時まで頑張ったのですが、思いのほかボリュームがあって挫折して、3晩に分けて完読。

Marc Andreessenの長年のビジネスパートナーですが、Netscapeでの激闘以来Marcがあまりにも表舞台で目立っているので、彼の参謀的な位置づけの人なのかと以前は思ってました。風貌もちょっと地味な総務のオジさん系ではあるので。

ここ半年くらいA16Zのパートナーとして発言が目立ってきていて、ものすごくまっとうなことを言う人だなという印象。言葉遊びのような中身のない起業 & 経営テク的な話でなく、エンジニア出身のプロダクトマネジャーとして実務に裏付けられたストーリーを語るので、すっきり腹に落ちる話しができる人なのだなと見直してました。

しかし、この本を読んで、見直すどころではありません。英語で、"Blow my mind"とはまさにこのことかと。

タイトルの通り、本当に大変なことは何かを語ってくれてます。

仕事で自分が「こんなに努力している。」とか「苦労している。」とか言うのも感じるのも恥ずかしくなります。

エンジニアとしてSGIに入社し(当時のSGIは最もcoolなときのGoogle的な位置づけの会社だったと思います。)、Microsoftにブラウザビジネスを吹っ飛ばされたNetscapeをサーバプロダクトで売上を立てて支えたというところまででも十分立派。けど、真打ちはLoudcloud/OpswareのCEOとしての8年間。ネタバレはよくないと思うので詳細ものすごく書きたいですが書きませんが、よくここまで七転八倒して会社を潰さなかったと万人が感心するはず。99%の人はストレスで途中で倒れると思います。キャッシュがなくなる恐怖を何度も味わい、プロダクトもピカピカとは言えない状況の中、ありとあらゆる手をつくします。

"What am I not doing?"

自分は本当に本当に全てをやりつくしたのか。自問することが大切。

また、絶望的な状況の中、株を購入することを決めて救ってくれた著名な投資家が、

「貴方のビジネスについてはまったくわからない。...大会社のCEOが机の下に隠れるような状況の中で、…自信をもって成功すると説得にきた。…勇気と意思の揺るぎなさに投資をすると決めるのは簡単なことなんだよ。」

と答えるシーンがでてきます。

最後はやはり逃げない姿勢を貫く彼の人としての魅力が、ビジネスパートナーをつなぎとめ、優秀なメンバがついてくる組織をつくれたのだと思います。

Amazonで#1になっているので、そのうち日本語版もでるとは思いますが、原書を手に入れて、週末を何回か潰す価値はあります。書籍はkindleでしか読まなくなりましたが、紙の本を買って、本棚に置いて、人に語りたくなります。

追記1: 今回のエントリーは広告ではありません。正直な感想です。

追記2: 話がそれますが、この最新のベストセラーが$14.44とは、kindleは驚愕的に安いですね。

#a16z #起業 #働き方

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