◇キャデラック選手権<第3日>
▽8日、米国フロリダ州ドラル、トランプナショナル・ブルーモンスター(7481ヤード、パー72)▽晴れ、気温25度、弱風▽賞金900万ドル、優勝153万ドル▽68選手
【ドラル(米フロリダ州)共同】25位から出た松山英樹(22)=レクサス=は3バーディー、2ボギーの71で回り、通算4オーバーで21位に上がった。パトリック・リード(米国)が通算4アンダーの首位。昨年覇者タイガー・ウッズ(米国)は66の好スコアで1アンダーに伸ばし4位に浮上した。
松山の前日の行為が、大騒ぎを呼んだ。前日の13番パー3のグリーン上で、1・5メートルのパーパットを外した松山は、パターのヘッドでグリーン上をたたき、次のホールへ向かった。だが、その箇所がディボット跡になってへこんでいるのを、後続のイアン・ポールター、シャール・シュワーツェルらが発見。しかもシュワーツェルのパッティングライン上だったため、競技委員を呼んで直さなければならなかった。
怒ったポールターは、ツイッターで猛批判。「なぜ松山はクレーター(穴)をグリーン上に残したまま立ち去ったのか。なぜわれわれは競技委員を呼んで直さなければならないのか。ばかげている! むかつく」などと、過激な言葉で書き込んだ。現地のサイトには問題のシーンの映像もアップされた。
しかも3日目はこの両者が同組で回ることになり、騒ぎの注目度はさらに拡大。朝の練習場から報道陣がぴたりと張り付いた。夜が明けてから騒動を知った松山はスタート前、3人に直接謝罪。その様子を逐一写真付きでツイートする記者も現れた。
ラウンド中は普通にプレーが続き、ポールターが「グッドパット」などと声を掛けるシーンもあった。だが、ラウンド後は「もう言うことはない」とあまり取り合わずに立ち去った。
松山は現地記者たちの質問に通訳を交えて終始「反省」を口にし、神妙な表情。「自分があまり気にしていなかったことでも他の人は気にすることもある。他の人に対する気遣い、普通のマナーが自分はできていないのかなと思った。グリーンが傷つくほどやっているつもりはなかった」と語った。
米ツアーではマナー違反に罰金が科されるが、詳細は公表されないため、松山の処遇は不明。
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