自由か、さもなくば幸福か?

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というわけでやっとのこと新著の刊行にこぎつけました(もちろん私がまとまった原稿を書けなかったせいですが)。内容紹介のつもりで以下に目次を掲げておきます。書店での発売は3月12日とのこと。選書なので置いてある本屋さんが多くないかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

大屋雄裕
『自由か、さもなくば幸福か?:21世紀の〈あり得べき社会〉を問う』
筑摩選書、筑摩書房、2014/3。

はじめに
第1章 自由と幸福の19世紀システム
   1 近代リベラリズムと自己決定の幸福
   2 契約自由の近代性
   3 参政権:自己決定への自由
   4 権利としての戦争
   5 19世紀システムの完成:自己決定する「個人」
第2章 見張られる私:21世紀の監視と権力
   1 監視の浸透
   2 情報化・グローバル化と国家のコントロール
   3 「新しい中世」
第3章 20世紀と自己決定する個人
   1 19世紀から遠く離れて:戦争と革命の20世紀
   2 個人と人間の距離
   3 個人の変容への対応
   4 Why not be Perfect:アーキテクチャと完全な規制
第4章 自由と幸福の行方
   1 過去への回帰願望
   2 新たなコミュニティ・ムーブメント
   3 アーキテクチャと「感覚のユートピア」
   4 ホラーハウス、ミラーハウス
おわりに 三つの将来

なお執筆にあたり以下の旧稿を部分的に利用しましたので、内容的に重なりがあります。

  • 「分散する規制、分散する主体」『Mobile Society Review未来心理』11号
  • 「電子化された社会とその規制」「電子化された社会と法制度」渡部・長友他『情報とメディアの倫理』
  • 「ホラーハウス/ミラーハウス:松原報告へのコメント」『法哲学年報2009』
  • 「情報化社会の個人と人権」愛敬浩二編『人権論の再定位2 人権の主体』

ちなみにソデの宣伝文で「社会哲学の書」と書かれていますが、これは《社会について哲学的に論じた書籍》の趣旨であり社会学の一部たることを標榜したものではありませんので、そのようにご理解いただきたいということでひとつ。

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