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国際
【再び、拉致を追う 第10部 明日への提言(中)】めぐみさん事件「情報はゴミ箱に捨てられた」
◆日本は黄金の猟場
北朝鮮の故金日成(イルソン)主席は半世紀前、「日本は黄金の猟場だ」と言ったという(金東赫(トンヒョク)著『金日成の秘密教示』)。欲しいものは何でも手に入るという意味だ。
それを裏付けるような話には事欠かない。国家転覆陰謀罪で今月12日に処刑された張成沢(チャン・ソンテク)前国防副委員長は1991年、「李民」という偽名で成田から入国、工場見学の名目で全国各地を自由に訪問した。張氏粛清の主導者とされる崔竜海(チェ・リョンヘ)軍総政治局長は90年代に娘を日本に送り、顔のアザ治療を受けさせている。
彼らを日本で出迎えて支援するのは在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)だ。その総連に対し、スパイ疑惑で日本の捜査が及びかけたことが一度だけある。
通称「零余子(むかご)事件」。平成2年5月、警視庁が詐欺容疑で総連最高幹部宅の捜索令状を取った。零余子は山芋などの球状の芽。いずれ大きな山芋にたどりつくと関係者が名を付けた。
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